先日ご案内いたしましたテレビ東京「アド街ック天国」、6月5日の放送をご覧いただきました皆さま、ありがとうございました。


 今回も8位という高順位をいただきました。私たちスタッフも、先代が元気に話している姿を映像で約2年ぶりに見ることができ、ウルルときました。


 郡司味噌漬物店は、創業者の郡司春雄(ニックネーム・お父さん)が築いたものであり、その切なる「想い」が詰まった店である、ということをスタッフ一同再認識いたしました。


 




 ↑この時点で91歳の図


 先代は、先の大戦後、シベリアに5年の間捕虜として抑留され、命からがら帰国しました。

 55,000人もの日本人捕虜が命を落としたと言われるシベリア抑留。降伏・終戦後に起きた悲劇は、未だに犠牲者15,000人の身元が不明だといいます。

 私も先代本人から直接たくさんの経験談を聞きました。それはそれは大変な苦労だったそうです。文字通り命をかけて尽くしてきた事が敗戦により覆り、そのために捕虜となり、僅かな食事での激しい労働を強いられたのです。

 極度の飢えで収容所内の収穫されたジャガイモを盗みに走り、ロシア兵に銃殺された戦友を何人も見たそうです。

 朝、起きると隣の戦友が亡くなっている。その目から流れた涙が凍っている。


 想像できるでしょうか。


 飢えの中での僅かな休憩時間の中で、戦友たちのキーワードは「お袋の作った味噌汁が飲みたい」だったとか。

 極寒のシベリアでの強制労働の中、戦友たちが恋焦がれた味噌汁。日本に帰りたい、お母さんの作った味噌汁を飲みたい。俺が生きて帰る事ができたなら、そんな味噌を届けよう、そんな店を作ろう。それが、先代の思い描いた、「郡司味噌漬物店」の原点です。




 先代は一昨年、満100歳で鬼籍に入りましたが、シベリアでの苦労を知る由もない我々でも、できる限りその「想い」を引き継いでいきたいと思います。味噌汁を飲みたいのに飲めない、そんな思いは、我々が二度とさせませんよ!

 



↑98歳の図 いい笑顔


 今回の放送で、私たちもまた、尻を叩かれた気がします。「お父さん」は、何かを天国から伝えたかったのかもしれません。アド街ック天国さま、ハウフルスさま、再度放映いただきありがとうございました。

 ちょっとしんみりと本日 夏川でした。