ここんところ、業者オークションでの車両買い付けが増えたんですが、入庫車両によっては修理しなければ販売できない車両もおのずと増え、修理ばかりの毎日です(何気に楽しいw)
今回はボロクソワーゲン・・・おっと失礼w
フォルクスワーゲンのゴルフ5 後期型GTです。
この車両、実は以前自分も乗ってまして。
自分が乗ってたのは、中期モデルのGTで、排気量は2000ccのNAエンジンでした。
ところが今回の後期型は、1400ccのツインチャージャー(スーパーチャージャー+ターボチャージャー)のモデルです。
いわゆるダウンサイジングターボってやつですね。
1400ってことで、税金が格安!ヴィッツやカローラと同じクラスになります!
これは魅力的!
けど、過給器付いてますんで単純なターボ換算でも約2300ccクラスのNAエンジンと同じくらいのパワーが得られます!
実際に最大トルクは24kgほどあるところを見ても2400ccクラスのNAエンジンと同じくらいのトルクですから加速力はかなりのものです!(馬力は170ps程度ですが、欧州車は速度が伸びます!)
ただ・・・ツインチャージャーということで、いかんせん構造が複雑。
熱処理などもトヨタ車ほどしっかり作り込まれていないため、壊れやすいwww
この個体も、エンジンチェックランプが点灯した状態でオークションに出品されてまして。
それを承知の上、格安で落札できました。(通常、何も異常の無い個体に比べて10~20万ほど安く落札w)
早速、テスターをあててみると・・・【メカチャージャークラッチ断線】のコードを確認!
そう!メカチャージャー・・・いわゆる世間で言うところの『すーちゃーぱーじゃー(スーパーチャージャーねw)』のことですね
世間ではスーパーチャージャーの名称で通ってますが、正式には【メカニカル(機械式)スーパーチャージャー(過給器)】です。
ちなみにターボの正式名称は【タービンスーパーチャージャー】ですからね
だって、どっちも過給器(スーパーチャージャー)じゃんw
つまり、「ベルトなどを介して機械的に過給するか」、「排気ガスを使いタービンを回して過給するか」の違いです。
いわゆる【マニュアルトランスミッション(手動式変速装置)】のことを「ミッション♪ミッション♪」って言ってるのと同じなのよねw(あー、恥ずかしいw)
前置きが長くなりましたがw
今回のトラブルは、『メカニカルスーパーチャージャー(以後スーチャー)のマグネットクラッチが作動していない』ということです。
さあ!分解だ!
上から作業はほとんどできましぇん
ほぼ、下からです。
リフトで上げて、アンダーカバー類を外すとスーチャーからインタークーラーへ繋がる配管が現れますんで、それを取り外し。
自分、手が分厚くておまけに指も太いんで作業しづらい
色々と、知恵の輪状態ですw
補機ベルトは2本使用しています。
オルタやエアコンのコンプレッサーを駆動するベルトと、スーチャーを回すベルトです。
今回、作業途中の写真は撮り忘れましたが、特殊な工具がないとバラせません
このために買いに行きましたからね
テンショナーが3個ありますが、それらを緩めるのも、本来なら専用の工具があるんですが
ウチはしがない町工場(泣)
今ある道具を駆使し、『無い知恵絞って』対応です
さて、なんとかマグネットクラッチ部分が外れましたよ
このエンジン、スーチャーのマグネットクラッチとウォーターポンプが一体式でして
見ても分かるとおり、めっちゃ熱がこもります!
日本の気候(特に中部地方特有の【夏の熱帯雨林気候】)で、街中の渋滞に頻繁に出くわすような走り方に、外車はめっぽう弱いw
湿気と熱でやられるんでしょうね?
その点、日本車(特にトヨタ車なんか)はそれらの環境にも耐えられるように設計してますから丈夫なんです。
自分、サラリーマン時代は整備の他に、自動車関連の開発もカジってましたんでその辺の事情に関しては、そこらのクルマ屋さんよりは詳しいです
(トヨタの基準で他社の車両を試験評価すると大半の車両がNG食らいますw)
ちょっと写真写りが良くないですが、これが新品です。
OEM品ですが、ヤフオクで¥32000でゲッチュり!
(純正は定価¥50000もすんのよ )
無事に組み付け完了し、冷却水補充し、試運転しました。
テスターでダイアグコード消して。
完成です。
スーチャーもしっかり加給して、かなり強烈な加速します!
これもこの後、オークションに出品です。
ご興味のある方、お譲りしますよwww