ちょっと遅くなりましたが、12/2(木)にロイヤルホテルで「群馬腎細胞癌学術講演会」がありました。
今回はトーリセル®(mTOR阻害薬)についてでした。
症例提示は群大松井先生による「長期間トーリセル®を継続できた1例」
特別講演は千葉県立がんセンター泌尿器科部長植田健先生による「進行性腎癌におけるトーリセル®の臨床使用経験」でした。
千葉県立がんセンターは多くの臨床試験に参加しており、豊富なご経験に基づくお話を聞くことができました。
腎細胞癌の治療はここ数年で様変わりしています。
通常の癌の治療では①手術、②化学療法(抗癌剤)、③放射線治療といったところが中心ですが、これまで腎細胞癌に対しては②、③はあまり効果がなく、インターフェロン療法などが追加治療として行われていましたがその治療成績は決して満足のいくものではありませんでした。
そこで分子標的薬の登場です。
ネクサバール、スーテント、アフィニトールときて4剤目ですね。
mTOR阻害薬としてはアフィニトールに続いて2剤目ですが。。
点滴製剤とう特徴もあり、今後各薬剤の使い分けが難しくなりそうです。
まだまだ新薬も治験中のようですし、しばらく腎細胞癌治療は泌尿器科癌領域の中でも中心的な話題となりそうですね。