いつもの二人が見える。
画面がちびちゃんをアップで写した時、気づいてしまった。
心臓止まってる
昨日まで元気に動いていた心臓、今は動きは全くない。
一人が亡くなれば、もう一人も亡くなる可能性が非常に高い……呆然としながら先生の言葉を思い出していた。
「心臓止まってる…」
先生の焦った小さな声がして、すぐに画面が切り替わった。
だいちゃんの姿が見える。
だいちゃんの心臓はまだ動いている。先生は慌ただしく…だいちゃんの様子のチェックを始めた。
私は手をギュっと握りしめ、
強く強く唇を噛み締めた。
今はまだ泣いてはいけない
なにも考えないの!
先生の診察の邪魔をしないように…
ただただ、必死に涙を堪えた。
そうしているうちに、先生たちが次から次へとやって来た。
その中の一人の先生が、私の膝をポンポンと叩き私の顔をみて大きく頷いた。
そうか…
泣いても良かったんだ
そう分かった瞬間
堰を切ったかのように、沢山の涙が溢れた。
その場で両手で顔をおおい、何も考えず
ただただ号泣したのだった。