大雪に見舞われた月曜日。
もう数日経つけど、このところの低温で積もった雪が消えやしない…。
これが数年前だったら、多少喜ばないこともなかったんだけど…。
わが家の野生児ライムちゃんは、雪が大好きだし。
…正確には雪が大好きだったんだけど。
雪が降ってた月曜日の夕方、カッパさんがライムを連れてお散歩に出ようとしたら、
『こんな雪の中を歩けだなんて…
パパ、本気でそんなひどいこと言ってんの?!』
と非難のまなざしを向けられたそうだし。
とは言え、非日常に出遭うと、なんだかはしゃいじゃうのはライムちゃんもワタクシも同じ。
なら、ちょっと行ってみようかと、仕事が休みだった水曜日に出かけた先はお馴染みの吉川公園。
途中、信号待ちで見かけた江戸川土手はこの通りの積雪で。
土手下の様子をうかがうライムちゃんが、なんだか挙動不審。
見れば、土手下の道で重機が豪快に除雪中。
この音が気になっていたらしい…。
河川敷に降りる坂道を歩き始めたら、途中に止まっていた車の脇にはシェパードさんが。
ヨソのワンコさんが目に入ると、ついつい気になってガン見しちゃうライムちゃんだけど、シェパードさんは飼い主さんの指示に従って、そそくさと車の陰に隠れてくれた…。
歩き始めて、ニオイ嗅ぐのに夢中になっちゃうと、雪の中に足が埋まっちゃっても意にも介さないのは昔のまま。
こんな状態の土手だし。
堤防の上の道ならともかく、斜面をお散歩するワンコさん達がそんなに多いとも思えないんだけど…。
とにかく必死にニオイ嗅ぎまくるライムちゃん。
私がポケ~っと河川敷を眺めている隙に…
雪の中にわざわざ踏み入ってるし。
昔から思うんだけど、足、冷たくないのかな…
冷たくても気にしないだけ?!
人間だったら、あっという間に霜焼けになっちゃいそうだけど、ワンコ達は平気なのかな。
『グラウンドには行かないよ。
ドロドロになっちゃうよ…足も冷たくなって、ライムちゃん風邪ひいちゃうと困るからね』
そう声をかけたけど、どんどん斜面を降り始めるライムちゃん。
何が気になるのか、突然フリーズして耳を澄ませたりして…
慌ててライムちゃんの後から歩き出したワタクシは、危うくわが子のお尻に追突しそうになっちゃうし。
ライムちゃんのフリーズがとけるのを待つ間に、ワタクシはといえば…
可愛いライムちゃんの足跡。
並んでついてるのはワタクシの足跡。
こんな足跡を、ぼけ~っと眺めていられるなんて…幸せとしか言えないよね、やっぱり。
とけた雪で濡れた路面に映る青空とか、消え残る小さな雪の塊を必死に嗅いでるライムちゃんとか…
実は、ウチを出る時に用意しておいたライムちゃんのセーターもコートも、みんな玄関に忘れて来ちゃって。
いくら野生児でもおばあちゃんのライム。
当のライムちゃんは、楽しげに歩いてるんだけど、さすがに身体の冷えが心配になって
『ライムちゃん、そろそろ車に戻りますよ』
と声をかけたら…
途端にうつむきがちな渋面になっちゃうし。
それでも、渋々土手をあがり始めたライムちゃん。
わざわざ雪の深い所を歩かなくてもいいと思うのだが…。
いつも、こんな景色を見ると思うのは…
たぶん、ライムちゃんと一緒でなかったら、寒い中ここに来ることもなかっただろう。
そしてライムちゃんと一緒じゃなかったら、この場所に来ることがあっても、きっとこんなに楽しくはなかっただろう、ってこと。
ライムちゃんに、いろんな景色を見せてあげたい、いろんな経験をさせてあげたいと思ってきたけれど。
たぶんライムちゃんのおかげで、ワタクシの方が思いがけない景色に出会ったり、新鮮な体験をさせてもらってるんだよね…。
既に他のワンコさんたちの足跡が残っている地点を通りかかったら、数十㎝刻みに丹念にニオイ嗅ぎ始めるライムちゃん。
こうして必死に嗅いでるニオイから、いったいどれほどの情報を得ているんだろう…
嗅覚なぞ、人類の平均値よりもはるかに低い能力しか持ち合わせていないワタクシには計り知れないことだけど。
車に戻ってライムちゃんの足をフキフキして、ふと背後を振り返ると…
なんて名前の鳥だろう…
あの、ダッシュで走るとメッチャ速いミソサザイかな。
植物に限らず、鳥の種類も全く知識のないワタクシにはわからない…。
そして、鳥が飛び去った後の斜面には…
雪に埋もれて咲いてる菜の花も発見。
この土手が、菜の花の黄色に覆われるまで、あと2か月位かな…。
帰り道の車窓から見えた東の空は、冬の青空特有の冷たい色。
まさしくアイスブルーと呼ぶべきか。
また、春になって、ライムちゃんと一緒に一面の菜の花の土手を歩く時も、きれいな青空が見られますように。
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