山道に入ってから、カッパさんに無理難題をふっかけたのはワタクシ。
『どこか、おトイレありそうなところで停めて~』
舌打ちしつつ、カッパさんが寄ってくれたコインパーキング。
いや、正確な場所も名称もわからないもんで
例によって、行き当たりバッタリなものでね。
人類に続いて、ライムちゃんも車から降りて、周辺を散策。
ライムちゃんが嗅いでた看板には、物騒な文字が。
そういえば、白丸発電所って、大好きな白丸魚道のあるあそこじゃないのか…。
『ってことは、この下に降りると川があるのよね…』
初夏なのに、意外なほどキレイな紅葉。
イロハモミジってヤツかしら…。
『この早朝に、あっちだこっちだと歩きまわれるか
行きたかったら1人で行って来い』
と、憎たらしいカッパを置き去りに、1人で探索に出かけると…
吊り橋発見!
うれしくなって早足で歩いていたら…
山の中だから当たり前なんだけど…。
ハナコ大先生を思い出す、とある物体を発見したり。
吊り橋の入り口では…
赤い実を食べたと思しき、どなたかの落し物を発見したり。
杣道のはずれにあった吊り橋の名前は、
「杣の小橋」。
確かに、この橋に続く道は、いかにも
「杣道」
と呼びたい風情だ。
ささやかな、でもとっても素敵なつり橋。
私以外誰もいないなんて、まさに奇跡のよう!
かえすがえすも、ライムちゃんを連れていれば…。
でも、肝心のライムちゃんは、カッパさんと一緒がいいって言うからさぁ…。
私一人しか渡ってないのに、それなりに揺れる橋。
つり橋って、だから楽しいのよね…ちと怖いけど。
この時はまだ、朝の7時前。
木立の間から、ゆっくりと走っていく電車が見えたりして。
朝日の当たる山の斜面と、まだ陽の射さない谷底の、色合いのコントラストが本当にきれい。
つり橋って、当たり前のことだけど、渡って行ったら渡って戻らなきゃいけない…。
怖くない高さで、ホントによかったわ。
橋の真下をのぞき込むと、
『これが多摩川なのね…』
と、しみじみ感心しちゃうくらいの清流が。
行きにははりきって速足で降りた杣道。
当たり前だけど、帰りはものすご~くキツい上り坂。
時折、ポカッと頭上にひらける青空。
足元にはかわいい白いお花が群れ咲いていたりして。
ゼイゼイしながら駐車場にたどり着いたワタクシを、笑顔で迎えてくれたライムちゃん。
やっぱり、新発見の絶景スポットには、ライムちゃんがいてくれないとね。
ライムちゃんと一緒なら、同じ景色を見ても、もっともっと感動すること間違いなしだもん。
『今度は、ライムちゃんも一緒に行こうね。
でもライムちゃん、また足の指全開で
「怖い怖い歩き」
になっちゃうかな…』
話しかける私の脇から、
『ライム~!
デブぐまと一緒につり橋なんか渡ると危ないぞ。
めちゃくちゃ揺れるからな』
確かに揺れたよ、クソガッパめ。
どこかで見てたのか。
せっかくの、清々しい朝の絶景も、カッパさんのせいで台無しだよ。
ポチっと応援お願いします!
にほんブログ村