そうだ、京都行こう。


桜が終わりかけの頃
数ヶ所のお寺を参った。


京都を訪れる時
都合が合えば京都在住の方に
お願いすることが多い。
お寺だらけの京都
私では見つけられない寺院に
連れて行って下さる。


エキゾチックなハスが
襖絵に描かれているお寺。

華やかなで大きなハスが目に飛び込んでくる。

襖がキャンバス

まるで🪷ハスの美術館や〜✨

今回の感想画は
ハス龍に決まりどす。🐉



その日オマケがあり

数ヶ月前に昇天した父の好物が
お昼ごはんとなったのだ
企てもせずに。


お寺でお参りを済ませ
門をくぐる前
門外すぐにあるお店の幟が
風に揺れていたので
チラリ見し

思わず 店名を読んでいた私

い も ぼ う

独り言のように。

お連れはそれを聞いていて
口に出たから、じゃあここでお昼に

ということになり

いつもは混んでいるらしい老舗が
桜の時期とお昼の時間が
過ぎていたこともあり
空いていた。

聞いたことはあった。
京都の “いもぼう”

お店に入ってから気づく
ぼうは ごぼうのぼうじゃなく
棒鱈なんだぁ…
え、父が好きなあの棒鱈?

京都らしいお膳に出てきたメインは
海老芋と棒鱈。

そうコレ 

おせち料理に入ってる
乾燥したタラを戻した甘辛い煮物。
私は食べない食材だ。

毎年年末になると
母が大きなボールに棒鱈を入れて
何日もかけて水で戻していた。
あの得体の知れない
エイリアンのような…アレ。

アレは京料理となり上品な姿に変身する。
海老芋との相性はとても良く
美味しかった。


今まで年末年始 眺めていただけの
鱈の煮物を

幟の文字が口を突いて出てから
流れるように数分間で
店内の席につき

思いがけず
父の代わりに食することになるとは。


こういうの
偶然、たまたま、不思議

どう捉えてもいい…

私にとっては
父亡き後、何回めかの
気持ちの区切りとなった。
好物供養というのかな。🙏


私の口を使い
無言で注文してくるとは

まんまと一杯食わされるとは
こーゆーこと

そんな食べたかったんかーいと

天を仰ぐ。


感想画


ハス龍

水彩色鉛筆