私の将来
マイスモールランド
(2022年/日本・フランス/114分)
監督:川和田恵真
【ストーリー】
クルド人の家族とともに故郷を逃れ、幼い頃から日本で育った17歳のサーリャ。現在は埼玉県の高校に通い、同世代の日本人と変わらない生活を送っている。大学進学資金を貯めるためアルバイトを始めた彼女は、東京の高校に通う聡太と出会い、親交を深めていく。そんなある日、難民申請が不認定となり、一家が在留資格を失ったことでサーリャの日常は一変する。(映画.comさんより)
【かんそう】
先日、『東京クルド』の感想を書いたので、今日はフィクションですが、同じクルド人が主人公の『マイスモールランド』の感想を。
「難民申請が受理されない。どうすんねん。どうしたらええねん。」という点ではドキュメンタリー『東京クルド』と重なる部分が多かったけれど、こちらはフィクションでサーリャの視点からの物語。
難民認定が受けられないばかりに、どーにもこーにも動けない彼らだけど、家族とご飯を食べる、ケンカする、思いやる、バイト先の男子と仲良くなる…こういう彼らを見ているとサーリャのお父さんが言っていた
クルドの石も日本の石も同じ
に、ほんまやなーと思います。
何をどうしたら難民認定が受けられるんやろうね。
サーリャたちも途方に暮れてたよね…
『トリとロキタ』では帰国したら命の危険性がある人はわりと難民認定受けやすい、とありましたが日本はそうでもないんだなぁ。
それは難民認定率が低いのが物語ってるかー。
この映画は、そんな厳しい現実を映しながらも、彼らの生活、家族愛、サーリャの思春期ならではの気持ちの揺れがメインに描かれており、終始静かで穏やかだったのが、逆につらさと悲しさを強く感じました。
家族でラーメンを食べるシーン(ここでも家族が日本にいて長い、というのがわかりましたねー)や、聡太がサーリャに「しょうがなくない!」と力強く言うシーンなど、いいなーと思うシーンもたくさんありましたねぇ。
終盤の父親とサーリャの面会のシーンでの、二人の表情も心に残るものでした。
とても良かったです!
うりぼう4つ:
※画像はお借りいたしました。
2022.5鑑賞
ありがとうございました