EUフィルムデーズ2021 その3 | シネマド館

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世界の映画を見ていると世界を旅しているように感じる・・・というブログではなく単なる「映画」と「おでかけ・旅行」をメインにしたブログです。とは言いながらも結構他のことも書いてます・・。

EUフィルムデーズ2021感想の続きです!

 

 

パトリック(ベルギー)

(2019年/ベルギー、オランダ/97分)

 

監督:ティム・ミーランツ

 

劇場鑑賞

 

こちら、作品紹介を読むとあまりおもしろくなさそうでしたが、実際に観るとかなりおもしろかったです。

 

自分にも置き換えて考えられるな、とも思いました。

 

ヌーディストキャンプが舞台と言うところもまたうまくて、裸で過ごしてても秘密はそりゃあるよな、てなもんですわ。

 

主人公のパトリックは元々内気で、彼の父親が突然亡くなったことで、慣れないキャンプ場の仕事もやらないとあかん、クレームも処理せなあかん、人妻との気の進まない情事にも付き合わんとあかん…と、どんどんどんどん追い詰められていきます。

 

そんな時に、何よりも大切な家具づくりに使うハンマーセットの一本がなーい!!!と気づき、そこからもまたどんどんどんどん精神的に追い詰められるパトリック。

 

とにかく失くなったハンマーのことで頭も心もいっぱいいっぱい!

 

しかも、殺人事件が発生し、凶器がそのハンマーだと判明!

 

さあどうするパトリック!!

 

 

あんなに頼りなかったパトリックなのに追い詰められた時に発揮した力と最後の決断がすごかったな。

 

ちなみに母親は夫が亡くなった途端にあっさり出ていきます。

 

「パトリック、あんたもええ大人やねんからひとりでがんばりー」言うて。

 

なかなか潔かったです爆笑

 

 

 

 

システム・クラッシャー 家に帰りたい(ドイツ)

(2019年/ドイツ/118分)

 

監督:ノラ・フィングシャイト

 

劇場鑑賞

 

これもパンチの強い映画でした。

 

最初は怒りを爆発させると手に負えないベニーに圧倒されっぱなしなのですが、彼女の家庭環境や、もしかして小さい頃に…な名残を知っていくうちに切なくなっていきます。

 

とにかく「ママのことが一番好き」というベニーと、どうしてもベニーを育てる責任の持てない母との距離が全く縮まらないのが悲しい。

 

ちょっと日本のドキュメンタリー『隣る人』を思い出しました。

 

一瞬、ベニーにも心を許す相手ができますが…

 

ベニーは無意識のうちに希望と失望を大人以上に繰り返していると思います。

 

しんどいよね…。

 

彼女が本当の意味で怒りから解放される日は来るんだろうか。

 

最後は解放的なシーで終わっていたけれど、あたしゃまだまだ心配だよ…

 

その激しい気性とは裏腹にいつもピンク色の服を着ているベニー

 

本当は彼女の心もピンク色のような優しい色を持っているんだろうなと思います。

 

 

 

もう一つのドリームチーム(リトアニア)

(2012年/リトアニア、米国/89分)

 

監督:マリュス・マルケヴィチュス

 

劇場鑑賞

 

ドキュメンタリーですが、これもおもしろかったです!!!

 

リトアニアのバスケットボールチームがこんな劇的な歴史を歩んでいたとは知りませんでした。

 

1991年にソビエト連邦から独立したリトアニア。

 

1992年のバルセロナオリンピックには「リトアニア」という国籍で出場となったものの独立したばかりで資金がない…

 

そこである選手と交流のあったアメリカのロックバンド「グレイトフル・デッド」(ごめんなさい…私は知らないのですが)がスポンサーに名乗り出ます。

 

リトアニアの国旗の色をダイダイ染めにしたTシャツを作ると大人気に!

 

この売上金だけではないと思いますが、資金調達ができて無事オリンピックへ!

 

圧倒的な強さを誇るアメリカには負けてしまいますが3位決定戦に挑むことになったリトアニア。

 

その相手は旧ソ連を含む12ヶ国で作られたチームEUN!

 

そりゃお互い感情的にも「負けられへん!この一戦!!」なわけです。

 

この試合の一部を流してくれたのですが、全部見たい!と思うほどに接戦で、まさに手に汗握る!でした。

 

結果、僅差でリトアニアが勝利し、リトアニアとしての「銅メダル」獲得!!

 

感動してじ~んと来ました。

 

映画の前半は何となく単調だなーと思っていましたが、リトアニアのお話になってからはかなり食いつきました。

 

おもしろかったです!

 

 

 

2021.6鑑賞

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ありがとうございましたバスケ