人生はやり直せないけれど…
ペパーミント・キャンディー
(1999年/韓国・日本/130分)
監督:イ・チャンドン
【ストーリー】
99年、春。仕事も家族も失い絶望の淵にいるキム・ヨンホは、旧友たちとのピクニックに場違いなスーツ姿で現れる。そこは、20年前に初恋の女性スニムと訪れた場所だった。線路の上に立ったヨンホが向かってくる電車に向かって「帰りたい!」と叫ぶと、彼の人生が巻き戻されていく。自ら崩壊させた妻ホンジャとの生活、惹かれ合いながらも結ばれなかったスニムへの愛、兵士として遭遇した光州事件。そしてヨンホの記憶の旅は、人生が最も美しく純粋だった20年前にたどり着く。(映画.comさんより)
【かんそう】
『バーニング 劇場版』の公開に合わせて『オアシス』『ペパーミントキャンディー』のデジタルリマスター版が公開されました。
『オアシス』も『ペパーミント・キャンディ』も初めて観ました!
まずこちらの感想から。
いやーラスト泣いてしまいました…
最初、ピクニック乱入から途中までは「こういう人キライやわーイタイわー困るわー」て思いながらソンホを見ていたのに。
「帰りたい!」と走る列車に向かって叫ぶと、列車が走っている様子が巻き戻されていくのと同時に彼の人生もどんどん遡っていきました。
相変わらずこいつ…ひどいな…という回想シーンが続きますが…
歴史的事件が否応がなしに彼の人生に食い込んできます。
民主弾圧、光州事件…
そうしてたどり着いたソンホが20歳の頃。
名もない花を撮りたいんだとスニムに話していたソンホ。
元々は心優しい気弱な人間だったんだなぁということがわかります。
ほんとに泣けました……
時代の波が彼の人生を狂わせていったのでしょうか。
元々持っていた性質が彼の人生を変えていったのでしょうか。
過去から普通に時系列に彼の人生を見てもそれなりの感情は抱いたと思いますが涙が出るまではいかなかったかもしれないなぁ。
人生を巻き戻していくことで余計にソンホの悲しい人生が強調されていたように思いました。
うりぼう4つ:
※画像はお借りいたしました。
2019.4鑑賞
ありがとうございました