ウソ?嘘?うそ?

英雄の証明

(2021年/フランス・イラン/127分)

 

監督:アスガー・ファルハディ

 

 

【ストーリー】

SNSやメディアの歪んだ正義と不条理によって、人生を根底から揺るがす事態に巻き込まれていく男の姿を描く。イランの古都シラーズ。ラヒムは借金の罪で投獄され、服役している。そんなある時、婚約者が偶然17枚の金貨を拾う。借金を返済すればその日にでも出所できるラヒムにとって、それはまさに神からの贈り物のように思えた。しかし、罪悪感にさいなまれたラヒムは、金貨を落とし主に返すことを決意する。そのささやかな善行がメディアに報じられると大きな反響を呼び、ラヒムは「正直者の囚人」という美談とともに祭り上げられていく。ところが、 SNSを介して広まったある噂をきっかけに、状況は一変。罪のない吃音症の幼い息子をも巻き込んだ、大きな事件へと発展していく。(映画.comさんより)


【かんそう】


当時はあまり気にしませんでしたが、いい邦題ですね。

アスガー・ファルハディ監督の、何とも言えない人間の小さなシミのような、ほころびのような部分を「そこな!」と、ピックアップした物語が好きなのですが、今回も目が離せませんでした!!


ただ今回は盗作疑惑やらなんやらの騒ぎがあって、わざと物語とリンクさせてるのか?!な感じてしたが…あれはどうなったのかな。



冒頭の、長い階段を登ったものの、すぐ降りないといけなかった場面はこれからのラヒムを表しているようでした。

ほんと、ちょーっとした「こんなことになると思ってなかったわ…」な嘘が大騒動となり、最初は英雄に仕立て上げられたけど、その後はあれよあれよと転落…


ラヒムはまぁ、それ以外のことに関しても自業自得なところもあるけれど、1番被害を受けたのはラヒムの息子のシアヴァシュじゃないでしょうか。

この件に関してだけでなく、彼が登場する前から…いや、この映画の物語が始まる前から、ずっとずっとシアヴァシュは我慢してきたと思います。

だから、彼が号泣した時、また、その涙の訳がわかった時(父が英雄でなくなったから、ではない)に「そこなんや…」と私も泣けてきました。

シアヴァシュが何も言わずに、ずっとお父さんに寄り添ってきたのはお父さんが大好きだから、ですよね。

 

そんな彼の気持ちを思うとやっぱり涙…ぐすん


ラストは何のセリフもなくただただ同じ風景がしばらく写っているだけでしたが、ドアから見える出所した人と出迎えの家族、そしてラヒム…という皮肉な対比構図だったのが印象的でした。


見ごたえありました!!

 

クラッカーくうこのおまけクラッカー

 

あのラヒムの、なーんか胡散臭いというか、どうなん?と思わせる笑顔が絶妙でした。


うりぼう5つ:いのしし いのしし いのしし いのしし いのしし  合格

 

2022.4鑑賞

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