(1953年/日本/96分)
監督:溝口健二
【ストーリー】
大正十一年春。--琵琶湖周辺に荒れくるう羽柴、柴田間の戦火をぬって、北近江の陶工源十郎はつくりためた焼物を捌きに旅に上った。従う眷族のうち妻宮木と子の源市は戦火を怖れて引返し、義弟の藤兵衛はその女房阿浜をすてて通りかかった羽柴勢にまぎれ入った。彼は侍分への出世を夢みていたのである。合戦間近の大溝城下で、源十郎はその陶器を数多注文した上臈風の美女にひかれる。彼女は朽木屋敷の若狭と名乗った。注文品を携えて屋敷を訪れた彼は、若狭と付添の老女から思いがけぬ饗応をうける。若狭のふと示す情熱。--もう彼はこの屋敷からのがれられなかった。(ムービーウォーカーさんより)
【かんそう】
何度も劇場上映されていたにも関わらず見逃し続けたこの作品・・・
何度も上映されていたので「また今度上映されるよね」と高をくくっていたのかもしれません。
今回念願かなって鑑賞することができたのですが、白黒とは言え、幽玄な雰囲気にうっとりする、スクリーン映えする美しい映像でした。
映像の美しさもそうですが、登場人物たちの所作も美しかったです。
また、音楽もとても良かったなぁー
一言で言うと
男ってアホやな・・・
な物語なのですが(?)、そのアホな男を信じて待っていた女性たちの物語が悲しい。
失ってわかる大切なモノ。
日々のなんでもない営みの尊さ。
これはいつの時代も不変かもしれませんね。
森雅之さんも京マチ子さんも田中絹代さんも皆さんはまり役でした。
スクリーンで鑑賞できて本当に良かったです
うりぼう5つ:
2017.4鑑賞
ありがとうございました