将軍様は大の映画好き。
(2016年/イギリス/94分)
監督:ロス・アダム、ロバート・カンナン
【しょうかい】
1978年1月14日、香港で北朝鮮に拉致された韓国人女優チェ・ウニは、1983年に元夫の映画監督シン・サンオクと北朝鮮で再会。彼女が拉致されて間もなくシン・サンオク監督も拉致されており、当初北朝鮮は彼の意思による亡命と発表していた。“申フィルム”映画撮影所総長に任命された彼は、17本の映画制作を担当する。(シネマトゥデイさんより)
【かんそう】
完全に邦題ホイホイでひっかかって観に行ったわたしでございます。
だって、このような邦題見たら気になりません?!
私だけ?!
北朝鮮が意外と映画大国だという事は私も『シネマパラダイス★ピョンヤン』で知りました。
将軍様が映画好きだったので結構充実した撮影設備などが揃っていました。
将軍様は日本映画では「ゴジラ」や「寅さん」がお好きだったようです。
さてさて、こちらのドキュメンタリーでは北朝鮮に拉致されたシン・サンオク監督と女優のチェ・ウニを中心に進んでいくドキュメンタリーでした。
このお二人、別々に拉致されてお互いの生存確認ができないまま5年後に再会を果たします。
インタビューやら証言の合間に再現ドラマのような映像が流れるのですが、それが全部シン監督作品と知ってびっくりしました。
ほんとその証言などにぴったりの映像だったので・・・
それに合わせてわざわざ撮影したのかと思ったくらいでした。
また、金正日との電話の録音テープも流れますが、将軍様ってこんな声してはったんだねぇ・・・と必聴でございます。
この拉致されたシン監督・・・お金やら設備やら何の心配もなく好きなように映画を撮ってええよ、と言われて制作活動をしていたので当初は「ほんまに拉致かぁ?!」と疑われていたようです。
しかし結局彼が北朝鮮で映画の制作活動をしていたのは3年でした。
3年で17本の映画を撮っています。
すごっ!
そのうち『塩』という映画ではモスクワ映画祭で、奥様であり女優でもあるチェ・ウニが主演女優賞を獲得しています。
ですが結局その後アメリカへ・・・
どれだけ自由な制作環境を与えられていても生活するには不自由だったということでしょうか。
「へー!そうなんやー!!」と北朝鮮のドキュメンタリーはいつも驚きの声が心の中で上がりますねー
くうこのおまけ
1985年にシン監督は怪獣映画『プルガサリ』という作品を撮っています。この作品には日本の東宝特撮チームが参加しているそうです。1998年に日本公開されているようですので機会があればちょっと観てみたいなーと思いました。
うりぼう4つ:
※画像はお借りいたしました。
2016.11鑑賞
ありがとうございました