ミリオンダラー・アーム | シネマド館

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世界の映画を見ていると世界を旅しているように感じる・・・というブログではなく単なる「映画」と「おでかけ・旅行」をメインにしたブログです。とは言いながらも結構他のことも書いてます・・。

メジャーに挑戦しませんかー?

ミリオンダラー・アーム

(2014年/アメリカ/124分)


監督:クレイグ・ギレスピー


【ストーリー】

スポーツエージェントのJB・バーンスタイン(ジョン・ハム)はメジャーリーグの時代の流れについていけず、選手との契約も終了。そこでバーンスタインはインドのクリケット選手から逸材を発掘しようと、いちかばちかの賭けに出る。そして、地元のテレビ局と「ミリオンダラー・アーム」という番組を企画し、コンペティションに集まった数千人の中から2人の青年をアメリカに招くが……。(シネマトゥデイさんより)



【かんそう】


※がっつり長々ネタバレバージョンです※


だーいぶ前に観たブラピ主演の『マネーゲーム』がおもしろかったので、今回も同業者のお話かしらーと思って観に行きました。実際はちゃう職業でしたけど。

あと、監督が『ラースと、その彼女』のクレイグ・ギレスピーだった、というのも興味惹かれた要因の一つです。



それにしてもスポーツエージェントって契約が成功するとすっごい儲かるんですねー!!って、いきなり下世話な話でごめんなさい。


日本ではあまりスポーツエージェントというのはまだ少ないのかもしれませんが、アメリカだと、なんやその担当した契約選手のグッズの売り上げの何パーセントかまで入ってくるそうな・・・



この映画の主人公JBもその身なり、家、車から「どえらい儲けてはるんやなー」というのはわかります。



しかし、今現在、どうも彼の事務所はうまくいってない様子・・・


最後のたのみの綱である某スポーツ選手との契約も失敗。


家賃まで払えず追い出される寸前。



さーどーする??



そこでテレビを観ていたクリケットの試合。そしてほら、あの素人のど自慢みたいな番組で一躍有名になった女性の歌手・・・ちょっとお名前忘れましたが・・・その方が出ていた番組。


その両番組のザッピングで思いついたのが



せやっ!インドから剛腕の選手をコンテストで選んでメジャーリーグのチームと契約させたらええんちゃうん?!

ほな、おれ、儲かるやん?!



です。



そして彼は「ミリオンダラー・アーム」というチャレンジ番組を企画してインド各地を回り、豪速球で投げる選手を見つけようとします。



おー。

単にクリケットの選手から選ぶのではなく、インド全体から探そうというところがやっぱりプロですなぁ、と思いました。


費用はかかるでしょうけど分母が全然変わってきますもんね。



結果、1位、2位の選手はクリケット選手じゃありませんでした。(よかったねー)

彼らはこれからアメリカに行ってメジャーリーグに挑戦することになります。

このインドでのシーンがどれも印象的でした。


まず音楽が『スラムドッグ$ミリオネア』のA.R.ラフマーン!!


インド関係のシーンでは彼のノリノリ音楽(昭和の表現ですんません)でテンションがぐぐぐーん!!と上がります。


あとはJBがインドに来て、まずインド流の仕事のやり方に閉口するところも面白かったです。

いやーそやろーなー。忍耐必要やと思うわぁ。


そして、このじいさん、レイもすごく印象深かったです。

元敏腕スカウトマンなのですが、このじいさんがすごい!!


目をつぶっててもボールがミットにズバン!!て入る音で時速がわかるのです。



そして、物語の後半でもとっても重要な役割を果たすレイ。


出番は少ないのにおいしいとこちゃんと押さえているじいさんでした。



またJBが選手2人の実家に挨拶のため立ち寄ったシーンも忘れられません。

彼らの家を見て、家族を前にしたJBは何を思ったでしょうか。


本当に本当に貧しい村、貧しい家の出身の二人。


若い二人はこのチャンスも「自分のため」ではあるだろうけど、何より「家族のために」という想いが一番強かったのではないでしょうか。



そんな2人をアメリカに連れて行くJBの責任は大きい・・・と思うのですが、JBはやはりビジネスのため、というのが第一。


彼らの心情を本当に理解しようとはしませんでした。

大切にはするけれど、それはすべてお金儲けのため。

うわべだけの関係でした。


アメリカに連れて行ったのはこの若い選手二人と、野球大好きで無償でいいからお手伝いさせてくれと願って出てきたアミトの3人。


この3人のシーンはどれも大好きでした。

なんかかわいらしかったです。



3人は当然ですが身よりもなく頼りになるのはJBだけ。

でもJBはもう一人のスポーツ選手との契約に夢中でこの二人はアミトに任せて放ったらかし状態でした。

それでもJBを子犬のように慕い、さびしい顔をしている3人がもう・・・ううっ...



ほんと適当に「こうすれば嬉しいやろ」「これで何が不満やねんな」という自分の杓子定規だけで彼らと接していました。


JBはお金さえ儲けることができればそれでオッケーだったので、自然とそうなるんかもなぁ・・・な態度でした。



でも、観ている私はイッラー。むっ




しかし同じ敷地内の別宅を貸してあげている女性によってJBは少しずつ変わっていきます。



そして、純粋なリンクとディネシュ、努力家アミトとの共同生活によっても彼の心はほんの少ーしずつですがほぐれていきます。




そうなんです。


これは実話をベースにはしていますが、核となるのはJBの中年成長物語なのです。



1度目のメジャーリーグへの挑戦は無惨にも失敗に終わります。


しかし、このままでは終わることはできません。



2度目の挑戦に向けてJBは動き出します。


自分のお金儲けのために、というよりは今度は心の底から「二人のため」に動き始めます。




その頃にはもう、JBとリンク、ディネシュ、アミトとの間には金儲けのネタとしか見ていなかった時とは全く違う空気が流れていました。

このシーン大好き・・・




いよいよ迎えた2度目のメジャーリーグへの挑戦。


最後の最後。


マウンドで緊張する二人に励ましの言葉を投げかけた人物は・・・




JBではなく・・・




アミトでした。

JBが将来野球チームの監督になりたい、というアミトに2人の元へ行かせたのです。


この時のアミトの言葉が泣けました。


彼は本当に野球が好きで好きでたまらなくて、彼らをそばでずっと応援してきたんやなぁ。




大きな感動の波が押し寄せてくる、とか、感情のふり幅がでっかい!といった映画ではありませんでしたし、実話なので成功物語としてはわかりきった王道ものかもしれません。



でも、魅力あふれる登場人物たちとストーリーでディズニー映画らしく温かみあふれる作品になってたなぁ~と思いました。





うりぼう4つ:うり坊うり坊うり坊うり坊



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ありがとうございました!!


みなさま楽しい週末を~♪