(2014年/韓国/125分)
監督:ファン・ドンヒョク
【ストーリー】
70歳のマルスン(ナ・ムニ)は、向かうところ敵なしの口の悪さと頑固さで近所でも有名なおばあさんだった。国立大教授に出世した一人息子(ソン・ドンイル)を女手一つで育て上げたものの、アクの強い性格が災いし最近は嫁にも煙たがられる始末。ある日、彼女が写真館で遺影のつもりで写真を撮ると、不思議なことに20歳のころの自分(シム・ウンギョン)に戻っていた。(シネマトゥデイさんより)
【かんそう】
これは・・・
もう・・・
と大満足でした。
元々観る予定はありませんでした。
ポスターで見かけていましたけど「ふーん」でした。
ミニシアターはともかく、シネコンでかかる韓国映画はなぜか、ほんと申し訳ないのですが、ほとんど興味ないんです・・・。
ですが、これ、偶然シネコンで予告編が流れてきた時にすごく興味ひかれました。
「観たい!!これは観たい!!!」
でも、予告編で「だまされたわー!!きー!」な経験だけは豊富な私。
必死でハードルを下げて観に行ったのですが・・・
なんと素敵な映画だったのでしょうか・・・・ぽんわわわぁぁぁ~ん
ハードル下げる必要ありませんでしたわ。
映画全体も「そつなさすぎやろぉ!」と思うくらいによくできていましたが、細かい部分もしっかり笑わせもらいました。
マルスンおばあさんが若返った時に名乗る名前が大好きなオードリー・ヘプバーンからもじって
オ・ドゥリ
というのもナイスやわー!!と感心。
もちろん髪型も服装もオードリーを真似ています。
さぁ!!マルスンおばあさん・・いえいえオ・ドゥリの青春はどう輝くのでしょうか!!!
なんといってもヒロインを演じたシム・ウンギョンが最高に魅力的です。
『サニー 永遠の仲間たち』でもキュートなナミを演じていましたが、かなりトリッキーな動きも披露してくれて大爆笑させてくれましたよねー。
容姿は20歳ですが、中身は70歳のマルスンおばあさん。
まー口は悪いわ、お年寄り特有の我は強いわ、で、周りもとまどい気味。
あと、歌をうたうシーンもかなり良かったのですが、シム・ウンギョン彼女自身が歌っているそうでびっくりしました。
あんなにお上手なんだぁ・・・
楽しく映画は進んでいきますが、さて、ここで観ている方々は疑問がわくのではないでしょうか。
オ・ドゥリはこのまま、この姿で人生を過ごしていくのか。
いやいや、おばあさんに戻ってしまうのか・・・
そこは彼女の家族を思う強い気持ちと共に丁寧に彼女の「これから」を見せてくれます。
また、そこが、もう・・・・
マルスンの息子がオ・ドゥリを通して「母」に言う言葉。
そして、彼の「母」としてオ・ドゥリが息子に言う言葉。
ベタな言い方ではありますが、上質の「笑って泣けるエンターティメント」な映画でした。
デートで観ても、家族(低学年以下は難しいけど)で観ても、楽しめそうな映画やなぁ~と思いました。
くうこのおまけ
・ファン・ドンヒョク監督の前作『トガニ 幼き瞳の告発』は観ていないのですが、法律を変えるまでのすんごい映画!と聞きました。
それからのこの娯楽作品というそのふり幅がすごいわぁ~
・マルスンおばあさんが息子を溺愛するあまりに嫁にはあーだこーだと文句を言い、(マルスンにとっては意図的ではなく普通の態度)それを何年も何年も我慢してきた嫁。
その愚痴を旦那(マルスンの息子ですね)にいう事もできず、薬を飲んでごまかしている日々。
そしてついに倒れてしまい手術を受けることになるのですが・・・
マルスンに悪気はないとは言え、私もあれは辛いししんどいわ・・・と思いました。
しかも同居やろ?!そりゃ逃げ場ないわぁ・・・
おまけに旦那(マルスンの息子)はまったく関知せず、やし。
あれはあかんわ。
私も「嫁」という立場なのでちょっと彼女に肩入れして観ていました。
でも、最後に彼女がとても明るく、きれいになって、言いたいこともガツーン!と言えるようにまでなっていたのですごくうれしかったです。
・マルスンが若返った時に、ふだんから何かと世話をしてくれる元奉公人パクさんの所に転がり込むのですが・・・
そこで飼われている犬がとってもかわいかったです!!
白い犬なんですけどね。きっと雑種。
でも、私は犬種の中では「雑種」が一番好きなのでその犬が出てくるともう、かわいくてかわいくて夢中で目で追っていました。
ちょっとしか出番がなかったのでさびしかったのですが。
んで、その犬の名前が「ペック」
笑うわぁ。
あれですよね。たぶんオードリーつながりでグレゴリー・ペックからですよね~。
うりぼう5つ:
ありがとうございました☆