少女マンガのように・・・
(2012年/フランス/111分)
監督:レジス・ロワンサル
【ストーリー】
女性にとって大人気の職業が秘書で、さらにタイプライター早打ち大会に勝つことが最高のステータスだった1950年代のフランス。田舎出身のローズ(デボラ・フランソワ)は保険会社の秘書に採用されるが、ぶきっちょで失敗してばかり。そんな彼女の唯一の才能であるタイプ早打ちに目を付けた上司ルイ(ロマン・デュリス)は、二人で協力し、タイプ早打ち世界大会に出ないかと提案する。(シネマトゥデイさんより)
【かんそう】
ヨーロッパ映画には全然疎いのですが、この映画のすーんごい良い前評判はこーんなアジアな私の耳にもめっちゃ入ってきていたし、何より、私にとっての
ヨーロッパ映画はこの人に聞け!
な、映画通N子ちゃんのおすすめでもあったので、絶対観に行きたかった!!
オープニングのアニメの色彩と雰囲気がN子ちゃんを彷彿させ、ファッションやインテリアなどもN子ちゃんを彷彿させ、たぶんあの映画にN子ちゃんが出てても気づかんわ・・・とさえ思った。
が、純和風の顔しているN子ちゃんなので、やっぱそれはないな、とすぐ思い直したけどな。
非常にわかりやすいストーリーで結末も彼女がタイプで大会に出る、と決まった時から見えている。
だが、その結末までの過程がとってもやっぱりフランスだわーなのである。
いたるところに「ラブー」なテイストがちりばめられている。
ポップでカジュアルでラブリーな印象もあれば、フランス版「巨人の星」!なガッツガッツガッツだぜー!!なところもあったりで、飽きさせない。
しかも出てくるみなさんのキャラも非常にシンプルでわかりやすい。
漫画チック!
主人公のローズはタイプライター以外はてんで冴えない。
昭和な言葉で言うと「どじでおっちょこちょいな女の子。てへ」である。
昭和の(←しつこい?)少女マンガで言うたら朝、遅刻しそうになって食パンかじりながら登校するような女の子だ。
しかし、そんな彼女がタイプライターの才能然り、「恋する乙女」から「女」としての魅力然り、彼女自身をどんどんどんどん開花させていく。
ルイの力あってこそ、ではあるが、彼女の本来のポジティブさや努力家な面も大いに影響していたに違いない。
もちろんいいことばっかじゃないけれど。
そういう成長ぶりを見ているのも楽しかったなー。
うん・・・やっぱ少女マンガの世界やわ!!
それにしてもあの時代に目を付ける、というのはよくありそうな感じだけど、その中でも
「タイプライター」を取り上げるという・・・
そして途中でがっつり放り込まれたベッドシーンにめっちゃ驚いた。
急に大人の展開!
さっきまで少女マンガやったのにーーー!!
こういう雰囲気の映画だから、なんとなくぼやっと観客に想像を与える演出、とかもできたはずだが、結構はっきりとした濃厚なラブシーンが・・・
私は、もう、ただ監督がデボラちゃんのそういうシーンを観たかっただけじゃないのか?!とか勝手に思ってるんですけどね。
まぁまぁ、ローズが大人の女性になる過程のひとつと思えばいいんですけど。
急に少女マンガからレディースコミックになったみたいでびっくりしたわよ。
でもほんと、お話に関係のない細かい部分まですべてが楽しかったなぁ。
笑顔になれる映画でした☆
くうこのおまけ
・デボラちゃんが角度によったらほんまオードリー・ヘプバーンに似ててちょとびっくりよ
・初めてロマン・デュリスって知ったのですが(ごめんN子ちゃん)とてもいい表情する!!
・タイプライターの大会があんなに熱狂的なものだったとは!!!
・途中、出てきた男性の歌手グループ!!
あの人たち最高やった。好きー!
あんなステップ踏んでみたいーーー!!
chachacha♪
・中国大陸での映画名は「一鍵成名」
なるほどー!である。
直訳すれば「キーひとつで名を上げる」みたいな感じかな?・・あ、直訳ね、直訳。
これがまた台湾になると「愛情」を主体とした映画名になっているし、香港はやっぱりサクセステイストかなー。いやーお国柄が出るなーとおもしろかった。
日本の「タイピスト!」は愛でもなくサクセスでもなく、どちらに転んでもよし、な日本的な感じでよろしいな♪いや、でもわかりやすくていいよね☆
うりぼう4つ:
ありがとうございました!