ドキュメンタリー映画『100万回生きたねこ』
(2012年/日本/91分)
監督:小谷忠典
【解説】
1977年に発表された名作絵本「100万回生きたねこ」と、その作者で2010年11月に他界した絵本作家・佐野洋子のドキュメンタリー。100万回死んで100万回生まれ変わったネコの数奇な運命を描く絵本「100万回生きたねこ」は、発表から35年を経たいまもなお読み継がれ、累計発行部数は180万部におよぶ。ガンを患い、余命宣告を受けていた作者・佐野洋子の最期の日々を、顔を映さないという条件で小谷忠典監督が記録。また、「100万回生きたねこ」を読み聞かせる母親や、それぞれの秘密を絵本に重ね合わせていく女性たちなど、読者の姿も通して、絵本作家・佐野洋子の世界をゆるやかにひも解いていく。撮影途中に他界した佐野の思い出の地、北京を女優の渡辺真起子が訪れた様子も収める。(映画.comさんより)
【かんそう】
私の中の佐野洋子さんと言えば!
エッセイ
です。
絵本よりエッセイです。
エッセイを最初に知ってからのートツギーノで絵本です。
なのでこのドキュメンタリーも本当に楽しみにしていた。
実際は佐野さんは声のみなんだけど、それでも佐野節全開で「本当にこの人、もうすぐこの世からいなくなるのかしら・・・?」という感じだった。
でも実際佐野さんのお葬式の様子がチラっとうつり(かなりの部分まで写している)「あぁ・・」と実感した。
映画は、というと、様々な年代の女性をピックアップして、「100万回生きたねこ」の絵本についてインタビューしていく。
なので私のように「佐野さんが大好き!佐野さんを声だけでもスクリーンで!!!」という人にはちょっと物足りないかなーという気がする。
でも、「100万回生きたねこ」が好きで、これを読んだ人々はどんな思いを抱くのか、ということに興味を持っている方には楽しめる映画だと思う。
スクリーンに出てくる女性たちは、まずは絵本について語る。
だが、そのうち自分について語り、そして涙がこぼれる・・・みたいな場面もあったりで、正直「うーん・・いや、泣かれても・・」なところもあるけれど、でも逆に考えればそれもドキュメンタリーならでは。
そして後半は女優・渡辺真起子さんによる北京訪問。
これがちょっとよくわかんないんだけど、まぁまぁまぁ、そういう構成なんだからこういうもんなんだろう・・・と割り切って見ていたのだが。
でも、私がすごく素敵だわーと思ったのがどの女性もとても綺麗にスクリーンに映し出されていたこと。
みなさん一般の方だし、年齢もさまざま。
だけど、スクリーンの中の女性はどういうわけかみなさん美しかった。
撮影は監督ご自身が行われているのだが、素人のわたしは多分この監督さんが撮るの上手なんだろうなーーーという単純な理由しか思いつかない。
劇中にはにゃんこも何匹か出てくるのだが、「ねこそのもの!!」がそこにデーン!と映し出されて、決してかわいいばかりの猫ばっかりじゃないのにどの猫もとても愛おしく見える。
監督も猫好きなのかしらー。
映画全体の雰囲気としては映像も美しく、音楽も心地よくていい感じ☆
くうこのおまけ
語学学校サボって京都の丸善行って佐野さんのサイン会に並んだ事を今でもはっきり覚えている。
私よりずいぶんと背の低い佐野さんは目がくりっとした丸顔のかわいい方だったが、意志の強さがお顔に表れていた。
私と握手してくれる時、私の顔を見上げておだやかに「ありがとう」とおっしゃってくださった。
会えて本当に嬉しかった。
この映画を観てそんなことを思い出した・・・
でも・・・
うりぼう3つ:
ありがとうございました☆
この映画1月の第1週目に観た映画です。
やっと感想アップできました♪