産婦人科で働いていたから、分かること。 | 岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

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数千例を超える出産や母乳育児に立ち会ってきた助産師です。病院の検診だけでは安心して出産が迎えられない妊婦さん、通常の母乳指導に満足できない‘子育てにこだわりたい’ママのためのに身体と心にアプローチする針灸院です。

岐阜県郡上八幡の

助産師&針灸師の

加藤祐里です。

 

先回の記事。
フェイスブックでもたくさんの方に

シェアしていただきました。

 

なんで、9月なのか?

私が助産師として

産婦人科で働いていたとき

 

外来で逆子の妊婦さんに

お灸の指導をしていました。

 

お灸は1年間通して

同じ種類で
熱感も「ふつう」の

タイプのものを

使っていました。

たいていは全部

燃え尽きる前

途中で熱く感じたら

お灸をとります。

ですけど、冷えの強い人ですと

一個やってもなかなか

熱さを感じない。

 

9月になると

3個やっても

何にも感じない人が

急に増えます。

お灸の熱を感じないだけでなく

逆子が治りにくい人の

特徴として

 

お灸の途中で

胎動が少ない、

もしくは赤ちゃんが

動いているのに

母体が気づいていない。

おそらく子宮(筋肉)が

硬いのと、

 

神経が麻痺していて

内臓で起きていることを

感じにくいのだと

思いました。

最初は私一人の

思い込みかなぁと

思っていたら

 

ある年、院長先生から

「9月になってから

逆子が治らない人が多い」

「逆子でなくても

異常分娩や

出血の多い人が多い」と

言われて、

確信に変わりました。

 

よくよく生活背景を

伺うと

5月くらいから

昼も夜もクーラーがんがんの

室内で生活していて

汗をかかない。

 

シャワーのみで

湯船につからない。

 

 

夏でも裸足は

当たり前。

 

お腹が冷たくても

腹巻しない。

 

夜眠るのも遅く、

昼寝もしない。

 

たいてい裸足で

冷たい飲食を好む。

確かに妊婦さんは

暑がりで、汗っかきです。

 

ですが、

30代以降で、貧血気味で

不安や心配が強く

色白で、疲れやすい人は

 

体温が高くて

暑がりなわけではなくて

 

逆に東洋医学だと

「虚症」というのですが

 

読んで字のごとく

体力がなくて

下半身や身体の芯は

冷えてエネルギー不足で
 

どちらかというと

更年期(年より)に
近いような状態に
なっています。

そこの産婦人科では

破水さえしていなければ

陣痛がはじまってから

積極的に

お風呂に浸かって

もらっていました。

 

お産が上手な人は

リラックス上手です。

 

こちらが何にも

言わなくても

「湯船に入っていると

痛みが楽になる」と

言って


1時間くらい

当たり前にお風呂に

入ってくれています。

 

経産婦さんなどで

お産のことを

よく分かっている人は

 

そのままイキミ感が

出てくるくらい

ギリギリまでお風呂にいて

 

分娩室に直行する

産婦さんもいます。

 

子宮は筋肉なので

力を抜けば

やわらかくなって

お産も早くすすみます。

 

一方で

お風呂に長く入れない人は

やっぱり「せっかち」だし

ほっとしたり

力を抜くのが苦手で

「不安症」な人が多いです。

 

まだまだ当分

生まれないから

3時間くらい入ってて

いいですよ、と

言っても

 

30分もしないで

出てきます。

 

「痛みが来ると

赤ちゃんが出てきそう」

(だから、そんな

子宮口カチカチでは

まだあさってまで

生まれないから!)

「もともと、ゆっくり

湯船に入るのは苦手」
(湯船に入らず

シャワーだけあびて

出てきたな…)

「なんか、落ち着かなくて」
(携帯がないと

暇すぎて
‘一人’でいるのが苦手。

子どもみたい)

本当に、お産が

はじまってから

アレコレしても

手遅れです。

 

妊娠中から

こつこつ「頭寒足熱」を

心掛けて

身体づくり・心づくりを

してください。

 

今は私が息子たちを

産んで育てていた

10年前よりも

さらに子育てしにくい

世の中になったと

感じます。

 

病院もちょっと昔だったら

自然に生まれるのを

待ってくれたようなケースも

 

かなり早い段階で

医療行為を始めますし、

 

産後も昔なら

母乳だけで様子を

観ていたケースも

 

今はミルクもがんがん

足すように言われますし、

 

お母さんたちも

自分で考えずに

医療者の言われるがまま。

 

親として

一番、こだわって

 

自分で考えて

自分で選んで

自分で決めることが

できるうちに

 

何にも考えずに

誰かが何とかしてくれるわ、って

人任せでいると

 

後から何とかしたくても

何ともならんのです。

「冷え」は目にみえないと

思うかもしれませんが

 

私は何千人もの

お産とか

母乳育児をみてきたので

 

冷えている人が

子育てでいかに

苦しい思いをするのか

だいたい予想がつきます。

足湯して

腹巻して、靴下はいて

お風呂にはいるくらい

 

誰でも

どこでも出来ます。

 

どうかどうか

冷えから自分を

守ってください。