逆に自分がお金を払いたくなるくらい、好きで人生かけられる仕事。 | 岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

数千例を超える出産や母乳育児に立ち会ってきた助産師です。病院の検診だけでは安心して出産が迎えられない妊婦さん、通常の母乳指導に満足できない‘子育てにこだわりたい’ママのためのに身体と心にアプローチする針灸院です。

岐阜県郡上八幡の

助産師&針灸師の

加藤祐里です。


なんか、すっかり

前置きが長くなった

「お金」

「仕事」

「幸福感」シリーズ。


何を言おうと

していたかというと


この4月から

新しいプロジェクトが

はじまります。


「土から作る

服づくり」をコンセプトに


郡上のママさんと

集まって

畑で藍や木綿を

育てたり

糸つむぎ、草木染

織りをしてきた

趣味的なサークルの

「郡上・手仕事会議」


これが郡上市の

地域おこし事業

「郡上カンパニー」 として


事業化していくことに

なりました。


若い移住者のかたで

自然素材の服作りの

経験のある

プロのかたが

プロディーサーに

なってくれることに

なりました。

ちょうど1年前に

養蚕や糸つむぎの

研修でいった

カンボジアのはなし↓


今、世界的に

服の値段は崩壊していると

言われていて


ほとんどの服が

海外の安くて

劣悪な環境で働いている

人々の奴隷労働によって

作られていて


大量生産・大量消費を

よしとする世の中。


流行で売れ行きが決まり、

買っても一回も

着ないで

雑巾のように

捨てられることが

当り前。


日本には何千年も

続いてきた

服作りの文化・技術が

あって


一枚の布を

何回も作り直して

大事に大事に

捨てないで

使っていました。


今は和服を着る人も

少なくなって

技術が継承できない

状態です。


人間国宝にも選ばれた

郡上出身の宗弘力蔵さん考案の

「郡上紬」と


宗弘さんと一緒に

物づくりをされていた

藍染職人の日置さん↓


手仕事の作品は

一度に大量生産できないから

同じようなものを

安くたくさん作って

たくさん売るという


今までの経済の

常識が通用しない

商品です。


いくら素晴らしい

物作りのセンスがあっても

経済的に暮らしが

成り立たないからと

違う仕事をするために

作ることを諦めていく人を

何人もみてきました。


自分たちの作った

作品をどう

世の中に出してあげれるのか

ずっと考えてきました。

考えれば

考えるほど

物の値段って

何だろう?


私がもの作りに

かけてきた

手間ひまを

金額に換算するって

どういうことだろう、


そもそも「仕事」って

なんだろう?と


真剣に考え続けた

1年でした。


服作りに限らず

助産師も

針灸師も


手で作る技術や


機械には

替えられないような

職業的な勘などは


一回習っただけとか

数か月研修した

だけでは

習得できません。


何年も何年も

卵とひよこの状態を

いったり来たり

しながら


赤ちゃんが

寝がえりうって

ハイハイして

立って歩くように


何回も何回も

失敗しながら


自分の身体機能の

一部にするつもりで

技術を習得していく。


ただ一人前に

物が作れれば

いいのでなくて


「さすが、あのブランドの

職人さん」と

人として尊敬されるような

内面の成長も必要です。


昔だったら

西陣織とかの

伝統工芸は


国をあげて

貴族とか

地元の大商人さんとかが

スポンサーになって

技術を守ってくれる

システムがあったから


まだ技術がない

下っ端のひとの生活は

上の人がみて

技術を絶やさないように


優れた職人さんを

一人でも多く

育てようとする

社会のシステムがありました。

日本人の古き良き

人や技術を

ゆっくり温かく

育てていく服作りの文化と


今の欧米主導の

貨幣経済は

たぶん両立しないのです。


その道を志す人に

必要な要素は


物作りが好きで

もっと上手くなりたい、という

ヤル気と向上心は

言うまでもないですが


ただ

「作れるようになったら

お金が儲かる」

だけじゃない、


一人前になるまでの

人間としての成長や

師匠や仲間と

信頼関係を築いたり


地域の人の誇りになるような

産業を目指したり


仕事を通して

お金以外に

得られるもの、


目指したい世の中が

あるはずです。


ちょっと話が

小難しくなりましたが


究極のところ

お金もらえるから

自分が得するから

その仕事をするのでなくて


自分が満たされるような

幸福感を得られるような

仕事に就きたいのであれば


逆に自分がお金を

払いたくなるくらい


好きで

人生かけて

夢中になって

自分を成長させて

もらえると思うようなことを


仕事にしたほうが

いいのじゃないかと

思うのです。


ちなみに私、

針灸師の仕事を

辞めるつもりはありませんよ。


今のあんまり

忙しすぎない針灸院の

おかげで


糸のことができるので

もうしばらくは

現状維持。


治療院の

予約も月・木・金以外でも

受け付けております。


月・火・水は

夜7時代もやっています。