ブルースの現状やいかに? | ジョバンニ松村のブルースとキャデラックな夜。

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こちらニューオリンズのバーボンSTでも、ハリケーン・カトリーナ以降めっきりブルースバンドは兎も角R&B、FUNK、DISCOのTOP40バンドすら減ってしまった、、、。

BLUES CLUBでやっているBassのマーフィー・テイラーやドラムのシドニー、Sing sing'sではピアノのレイモンド・フレッチャーやギター・スリムJr.はいまだ健在であるがなかなか以前のようにアクティブに見れる機会が目っきり減った。

やはりFat Catzのコネクション・バンドの演奏のクオリティの高さには毎回驚かされ、ティム・グリーンにブライアン・マーレーにジュリアス・ハンディ、ゲストでドラムのレイモンド・ウェバーがたまに叩いている時などニューオリンズ一のサウンドが満喫できる。
あと私の所属するFunky 544のデジャブバンドでマックことキンドラー・カルトゥーやリル・アルフレッドなどが叩いている時やライオネル・タルヴァートがゲストで出ているときは見ものである。
特に挑発的な格好をした黒人女性のショットガールが試験管にアルコールを入れて胸の谷間に挟んで飲ませてくれるあのサービスはなかなかである。
他はエッセンスのときにオペラ・ハウスでティム・ウィリアムスがエリカ・フォールズにエディ・クリスマス等を引き連れて演奏しているときなどは見ものである。

ブルース以降のファンクやディスコのTOP40といえばそんな感じであろうか?

しかし、R&Bやブルースのバンドが減った。
クラブのほとんどがロックバンドになって来ている。
ハリケーン以降ブルース、R&B、ジャズを売りにしようとする店がジャズ・エンポリウム、ココ・クラブと他にもあったのだがつぶれてしまい、結局ロック・バンドとDJになると言われている。

特にいたいのは未だに「ゲイリー・ブラウンはどこに行ったの?」と聞いてくるお客さんがいる。
私個人としてもいつでも戻ってきて欲しい人なのだが、本人はもうバーボンでやりたがっていないのである。確かに海外のフェスティバルの仕事とバーボンのハードワークは雲泥の差でトップ40を演奏し続けて流行のジャムバンドもびっくりの仕事を取れるニューオリンズ随一のミュージシャンなのである。アラン・トゥーサン、ドクター・ジョン、ミーターズにビージーズやその他の大物レコーディング・セッションをして、自己のバンドにはハーリン・ライリーやハーマン・アーネスト、ビッグDなどニューオリンズのトップミュージシャンたちがいたわけである。そんな大物をバーボンは失ってしまった。ブルース・サキソフォンがバーボンから消えたわけである。

特に年配層のミュージシャンの訃報や病気の話はハリケーン以降すさまじかった。
職をなくして、自己破産して糖尿病になってしまった人もいる。

それでも本当に良いミュージシャンはここにもいるわけでそんな人たちと競演したり遊んだりできる私は幸せである。
悩みはブルースの楽曲を演奏する機会が目っきり減り、ハムバッキングのフライングVのクリーントーンからストラトに持ち替えカッティングとディストーションソロが増えたこと。曲によった時代感と自己の世界観で音色を選ぶと自然にそうなってしまう。それでも曲によってはクリーンで指でソロを取る。以外とディストーションでソロを取るような曲でクリーンで指で弾くと客が乗ってくることがあったりするのが面白い。ロック好きな黒人の人から嫌がられることもあるが、スイートだ!といって喜んでくれる人もいる。何もFUNKだロックといって全部ディストーションなんかで弾くのは大間違いである。ジョニーギターワトソンやグラントグリーン、ジミー・ノーランなんかお構い無しにFUNKでもクリーンでグルーブ感を出しながら弾ききっているではないか?

所謂、懐古主義に行く事無く流行のジャムバンド的立場も私はとりたくない。
なぜならジャムバンドを聞くぐらいならフュージョンと昔のFUNKを聞いていたいし、懐古主義はなんだか現実感がないからであるが、後者の方を愛する。
需要と供給の問題からスピリットを保つのは非常に困難であることに気づかされる今日この頃。
クールかつ血管が切れるような演奏をしなければいけないのである。


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