【南極温泉】



小学6年の時、南極の海で泳げるという記事を読んで

クラスのみんなと先生に話した。

しかし友達ばかりか先生も信じてくれなかった。

学校の前には湖があり、先生が窓越しにその湖を指しながら言う。

「真冬のこの湖にはいるより何倍も寒いぞ。」

「ほんとだよ、ちゃんと本にかいてあったんだよ。」

そう反撃したけどだめだった。

数日後、おれはその本を持って学校に行った。

みんな納得して一件落着した。



南極のひとつの島に火山があり、その地熱の影響で泳げる場所があるのだ。

つい先日、南極温泉というニュースでその火山の話しを見かけて、

小学生の頃の話を思い出した。
でも温泉というのは実をいうと正しくない。

地熱の影響を受けた海岸に穴を掘れば、しみ出るのは暖かい海水で、

その海水に浸かり、良い湯だな!!ってことらしい。
今でこそ知っている人はたくさんいるのかな。


オレの話を真っ向から信じてもらえなかった小学生の頃に比べれば、

南極もずいぶん近くなった。

今じゃだれでも南極に旅行で行けるのだ。


さて、南極に行くのはいつにしよう。

そして考えることはやっぱりワンパターンだ。
南極温泉に入ってペンギンと一緒にクイッと一杯。

吐く息は真っ白だろう。