NEED YOU NOW レディ・アンテベラム | 自然と音楽の森

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洋楽の楽しさ、素晴らしさを綴ってゆきます。

自然と音楽の森1日1枚-April30LadyAntebellum


◎NEED YOU NOW

▲ニード・ユー・ナウ ~いま君を愛してる

☆Lady Antebellum

★レディ・アンテベラム

released in 2010

CD-0034 2011/04/30


 2008年にデビューしたレディ・アンテベラムの2枚目のアルバム。


 今日も続いて「ソングス・フォー・ジャパン」に収録されているアーティストを。


 僕の今の芸能情報、音楽情報ではなく、の仕入れ先は多くが「めざましテレビ」かyahoo!のネット記事です。

 その「めざましテレビ」で2月にグラミー賞の話題を取り上げた際に、きれいな女性と彼女をとり囲む男2人の3人組のバンドの映像を見ました。

 レディ・アンテベラム、というのがそのバンドの名前だと知りました。

 僕は名前すらまったく知らなかったけど、女性のステージ衣装や歌い方が洒落ていてなにかぴんとくるものがありました。

 グラミー賞で彼女たち主要部門であるレコード・オブ・ザ・イヤーをはじめ幾つかを受賞したところで俄然興味が湧き最新作を買って聴いてみることにしました。

 断っておきますが、僕は洒落ているものにいつもぴんとくるというわけではなくむしろその逆のほうが多いですが(笑)、でもその時はまさにそんな感じだったのです。
 
 僕はこのバンド、音楽面も含め知識はほぼまったくなしに買いました。
 テレビでは軽部アナなどの喋りの後ろに音楽の音が隠れていてどんな曲を聴くことができなかったからです。

 それに僕はネットで積極的に情報を集めるタイプの人間でもないし(笑)、買うと決めたらもう実際にCDを手にするまで音を聞かない、それも音楽の楽しみのひとつだと思っています。


 聴いてみるとカントリー系の音だと分かりました。
 僕はステージ上のその姿から英国系のちょっと洒落たヴォーカル系のバンドなのかなと思っていたので、これは少々驚きました。

 僕はカントリー系は普通に選択肢のひとつとして聴きます、力を入れてはいないけれど。
 だから「驚いた」と書いたけどそこには侮蔑的な意味はなく、ただ自分の想像と違っていたというだけです。


 曲がとにかくポップでメロディが大きく流れて揺さぶられる曲が多いのは僕の気持ちが動かされた部分です。

 カントリー系であるのは僕の予想が外れましたが、全体の音づかいが洒落ているのは僕が予想や期待をした通りでした。

 女性のヴォーカルはヒラリー・スコット、名前の響きはいかにもアメリカっぽい(笑)。

 彼女はクセがあまりなく少し甘くて少し強い声で高音がちょっとコケティッシュ、普通以上にいい声で安心して聴けます。

 男性メンバーも歌うのは予想外でしたが、彼の名はチャールズ・ケリー。

 その声が時にはブルース・スプリングスティーン、時にはエディ・ヴェッダー、そしてたまにロブ・トーマスというこれまたいかにもアメリカ人が好みそうな強い声ですね。

 演奏は一般的なイメージとしてのカントリーっぽさがあまり濃くなく時にはロック的な強い音も出し、特にエレクトリック・ギターの音が強めです。

 基本的に歌も音も元気で暗い曲がないのもすっきりと聴き通せる部分であり、普通のポップスとして僕はだいぶ気に入りました。


 カントリー系は日本では人気がないようですが、僕はこのバンドならプロモーションを上手くやれば日本で普通に人気が出るのではないかなと思いました。
 そう感じたのはずばり僕が最初にい抱いたお洒落という印象からで、誤解を恐れずに言えば都会的な響きを持っている音です。

 まあ僕はアメリカンロック寄りの人間だから僕を日本の平準とするのは違うかもしれないけど(笑)。

 でも、ソングス・フォー・ジャパンにも曲を提供しているだけに、これからの日本での動向を少し見てゆきたいです。
 ひとまず僕は1枚目も買うかな。


 ところでこの"Antebellum"はどういう意味かと辞書を引いてみると、「南北戦争より前の」という意味でした。

 僕はしかし彼らの背景もアメリカの歴史もよく知らないので、僕の中ではこのバンドの音とその名前がつながりません。

 だけど「レディアンテベラム、レディアンテベラム」と何か不思議と耳について離れない名前。

 そうか、きっとこれは意味には意味がなく、その音や韻が気に入ってつけた名前ではないかなと思いましたがどうだろう。

 前につけた単語が"Lady"であるのはこの業界でやっていく上でのセンスのよさを感じます。


 このアルバムはグラミーの後だから2月中旬に買い、届いてすぐの頃にはよく聴いていました。

 しかしあの日3.11.の後にぱたりと聴かなくなりました。

 それはこのアルバム自体に何かあるわけではなく、ただ単に聴き手側の心の流れの問題であり、タイミングが悪かったというだけです念のため。

 でも、「ソングス・フォー・ジャパン」にレディ・アンテベラムの曲も入っていて、因果関係はないけど結果として大地震の後で聴かなくなったのがなんだか申し訳なく思えてきて、昨日からまた聴き始めました。

 なお、そこに収録されているI Run To Youは僕が買ったこのCDではボーナストラックとして収録されています。


 もうひとつ、ステージでの映像に気持ちが引かれたように彼女たちはライヴもなかなか楽しそうで、機会があれば、札幌に来れば(無理だろうけど・・・)コンサートに行ってみたいな。

 

 日本への思いは伝わってきますよ。
 日本でもっと多くの人にその思いが伝わるといいのですが。


◎このCDこの3曲

Tr1:Need You Now

 2011年第53回グラミー賞においてこの曲はRecord Of The Year「最優秀レコード賞」とSong Of The Year「最優秀楽曲賞」を受賞しました。

 僕の気持ちが動かされたのは、主要部門の2つをこの曲で取ったこともありました。

 ぐっと胸に迫ってくるというタイプの曲ではないけど、切なさを元気で包んで表している曲でやはりいいですよ、すっかりお気に入り。


Tr8:Stars Tonight

 男性と女性が交互に歌う、ギターリフが力強く掛け声も入って気持ちを前に押してくれるロック的な曲。


Tr12:I Run To You (Bonus Track)

 この曲は調べると1stアルバムに収録されてシングルヒットしたものですが、僕が買って聴いているEU盤の2枚目にボーナストラックとして収録されたのはきっとセールスやプロモーションの関係でしょうね。

 事実僕だってこれが入っていてうれしかったから(笑)。

 その曲を日本に贈ってくれたことはありがたいですね。