◎COLLAPSE INTO NOW
▲コラプス・イントゥ・ナウ
★R.E.M.
released in 2011
CD01 2011/03/10
何事にも最初にはこだわりたい性格なので、最初に紹介するのはやはり大好きなバンドを。
R.E.M.の昨日届いたばかりの新譜から始めます。
僕が今年買った初めてのロック系の新譜です。
前作はイキオイだけで突っ走っていて、それはそれで聴いている瞬間は気持ちよかったんだけど、後に残るものが少なかった。
なぜか。
前作には、彼ららしい「湿り気」がなかった。
新作は、その「湿り気」が戻ってきています。
元気なだけではその場で過ぎていってしまうけど、少し後ろ暗いところがあってはじめて印象に残る。
ただし音的には、張りが強くてちょっとハードなギターを中心としていて、前作は通過しただけではなく、それを踏まえた上で前に進んでいることが分かります。
アコースティック・ギターが出てきてほっとします。
やっぱりR.E.M.は湿ってないと(笑)。
ただ、前前作までにあったような重たく張り詰めた空気感でもなく、よく練り上げられた曲という感じでもなくて、アレンジもさらっと仕上げている感じはします。
Warnerに移る前のI.R.S.時代に戻り、そこでできなかったことを追体験している感じ。
これが、彼らが築いてきたキャリアが「崩壊した上での今」の音なのでしょうね。
ファンとしてはそれは支持します。
でも僕は、Warnerに移ってからのファンであり、練り上げられた曲が好きだったので、いつかまたそこから先に進んでその時代の音に「戻って」ほしいな(笑)。
ともあれこれはかなりいいです、2日でもう10回くらい聴きました。
まだまだ前に進み続けている彼らには敬服するばかり。
★このCDこの3曲
Tr3:Uberlin(Uの上にウムラート)
=湿り気の復活、Tr4でさらに深まる
Tr8:Walk It Back
=ミドルテンポの歌メロが分かりやすい穏やかな曲
Tr9:Alligator_Aviator_Autopilot_Antimatter
=彼ららしい言葉遊び感覚満載のR&R