戦争の映像を見せられていた。

それは何年も、何十年も前の戦争じゃない。


たった今起きている戦争の映像。


新しいがノイズが入り、音声は悲鳴でひび割れる。

狭い廊下を多くの人が逃げてきて、しばらくの間。

奥から何かが現れた。


大きな何か。

進撃の巨人やバイオハザードを最近見たせいか、ソレっぽいものではあるが

僕の頭の中にもう一つの可能性が浮かんでいた。


僕が昔書いた小説に、軍用殺戮目的の生物兵器が現れる。

まさに、それなんだなって思った。

生物兵器の点ではバイオと一緒かも知れないけど、人がゾンビになることはない。

ただ、殺されて、死ぬ。


映像を見終わるとどこかの部屋に移動する。

和室。

何人かの大人がすでにそこにいた。

僕は押し入れに隠れて物音を出さないようにじっとしていた。


建てつけが悪いのか、ふすまはちゃんと閉まらずに

一筋の光を僕の目に届けていた。

凄い物音と同時に兵士が入ってくる。

そして、中にいる人に銃を向けて撃った。


女性が2人部屋の中央で鮮血にまみれて倒れたのが見えた。


何人かは別の方から逃げていき、兵士はそれを追う。


怖くなってそこから動けなかった。

が、それが幸いだった。


ずん、ずんと音をたてて何かが入ってきた。

4つ足の生き物だが、図鑑に載っているようなものではない。

トラとかライオンくらい大きい。

身体には毛が生えておらず、爪は発達している。目はとても小さい。


これが、生物兵器。

音をたてないように身を隠す。

生物が隙間に鼻を押し込み、こちらの様子をうかがっていた。


だが、そのふすまは破られることはなくそのまま生物は去って行った。


これが僕の小説につながる戦争なんだということを

頭の片隅でなんとなく思った。


物音がしなくなってから外に出ると、排気口のような屋根裏…天井裏へもぐりこんだ。

音をたてないように気を付けながら、野外へでる方法を探した。


天井にあいた隙間から、様々な人の死体をみた。

中には部屋の隅で震えているおばあさんと子どももいた。


僕は外に出る。

街は災害があった後のような、それよりは少しきれいに残っている状態だった。

あちらこちらで煙が出ている。

そして人は少ない。


独りになってしまった。


そう思って街をふらついた。



夢は中途半端に終わってしまったけど、

もしこの夢が小説の始まりであれば、どちらにしろ僕は息絶えることになる。