気が付けば大きなお屋敷の中。
畳がどこまでも続いている。

みんな着物を着ているのに、自分だけが洋服を着ている。

なんだかよく分からないけど、僕は未来から来たらしい。

その風景には合わないような機械が僕の周りに散らばっている。

『ねぇねぇ!』

誰かに声をかけられた。
外を見ると、見たことのある顔が着物を着ている。

『あれ?どうしてここにいるの?』
なんて思わず聞いた。
だってその子、学校の友達なんだもん。

でも、その子は僕のことを知らない。

前世みたいな感じかな?

仮に、その子の名前を『スズ』としよう。

スズは、いろんな機会に興味があるみたいだった。

僕は、アクリルの箱に植えられた小さなガジュマルをスズにあげることにした。
『お友達のしるしに』
スズはすごく喜んだ。
『いいの?ありがとう!』

それからすぐに、偉い人がズカズカと来て
『お前はこんな所で何をしているんだ!』
と、スズを叱って連れ帰った。

何だか淋しくなって、部屋に散らばった物を手にとってはため息をついた。

この国を、幸せにするにはこれしかなかったけど。

でも、そのうち何だかどうにでもよくなった。

自分の国だけが幸せになって
他の国を不幸にするなんて
気分悪い。


『退屈な人生から逃げよう』

こんな方法でこの国が、世界が変わるとも思わない。
幸せになんかならない。
そう思った。

世界を、この歴史を、この時代を
『脱出する』

壁に黒い穴が開いて、世界が歪む。

後ろから、『奴が逃げたぞ』と、声がした。

どこに出たかな?
オレンジ色の電気が照らしていたのは、どこかのデパート。
その中にある、ゲームセンターのようだ。

すぐ前に、ちょっと一昔前のような格好をした男女がこっちを見ている。

『ちょっと前の時代に出ちゃったのか』と思っていたら。

男女が顔を見合わせて、
『あんた!仕事はどうしたのよ!?まさか逃げてきたの!?』
げ、こいつらも僕と同じ仕事の人か。思わずローブレ(?)で逃げる。


もう、あんな仕事やりたくないよ。

お店の廊下まで出たところで振り返って、追ってきた奴らを蹴った。

死んではいないだろう。気絶したみたいだ。

どこからともなく拍手が。
まだ追っ手がいるのか。

『素晴しい。流石だ』
なんか、褒められた。
どうやら、彼は僕の上司らしい。
彼もまた、この仕事を良く思っていない。
『この仕事に不満があるのは、君を入れてこれで3人目だ』
横から2人の男女が出てくる。
『どうだい?手を組まんか?』

僕はニヤリと笑って
『いいね』
と言った。

ちぐはぐな夢の割にはしっかり覚えている…。
ちょっと楽しかったな~。