昔のアパートにいた。
いくつものアパートに住んできたのに、
なぜかそのアパートだけが夢に出る。
親がいた。
親戚もいた。
死んだはずの、ハムスターもいた。
ハムスターは合計6匹いた。
なんて説明したらいいかわからないけど、
1匹のハムスターと、同じものがあと2匹いるのだ。
なので、2匹のハムスターがそれぞれ3匹ずつ。
クローンのようなものかもしれないが、
目やにのつき方も同じなのだ。
一匹は、水槽にいた。
水色の水の中で生活していた。
最初はあわてたけど、平然と生活している様子に、
それが当たり前なのだと思った。
後はすべてかごの中だった。
その中の1匹を手にとって、かわいがっていた。
とてもブサイクな顔だったが、飼っていると
それがかわいく思えるものだから不思議だった。
急に、そのハムスターが声を出した。
部屋の、天井の隅に黒いもやが見えるのだといった。
心配ないよ、大丈夫だよ。
わけのわからない恐怖心があった。
自分に言い聞かせているようだ、とはまさにこのことだった。
はやく小屋に帰そうとして、
なぜか空っぽのレンジの中に避難させた。
スイッチは押していない。
それからすぐに、小屋に帰そうとそれを開けた。
手を差し出して、“おいで”と。
ハムスターが足を踏み出して、歩き出した。
そのときだった。
ぱん
何が起きたのかわからなかった。
ハムスターがすごい勢いで急にジャンプしたかと思うと、
レンジの上にぶつかって、叩きつけられたように落ちた。
ハムスターが
ジャンプしたのでは
ない。
気がついたときには遅かった。
まるでプラスチックが縮むかのようにしぼんでいく。
はじけながら。
最後は目を伏せた。
涙があふれるのが、夢なのに、その感覚がわかった。
レンジは、スイッチすらはいっていない。
黒いもや…そう言ったのを思い出して、
ただの天井をにらみつけた。
しかし、私には時間がない。
親が僕をなだめた。
遅刻するよ。
こんな夜更けにどこに行くのであろう。
気が動転したまま、荷物をかかえ、靴を履いて玄関を出た。
夜の冷えた風が、心も冷たくするような感覚だった。
音楽プレイヤーを忘れたことに気がつくが、
どうでもよくなった。
たまにすれ違う人に、ほっとしたのは
僕自身が怖いという感覚でいっぱいだからなのかもしれない。
いくつものアパートに住んできたのに、
なぜかそのアパートだけが夢に出る。
親がいた。
親戚もいた。
死んだはずの、ハムスターもいた。
ハムスターは合計6匹いた。
なんて説明したらいいかわからないけど、
1匹のハムスターと、同じものがあと2匹いるのだ。
なので、2匹のハムスターがそれぞれ3匹ずつ。
クローンのようなものかもしれないが、
目やにのつき方も同じなのだ。
一匹は、水槽にいた。
水色の水の中で生活していた。
最初はあわてたけど、平然と生活している様子に、
それが当たり前なのだと思った。
後はすべてかごの中だった。
その中の1匹を手にとって、かわいがっていた。
とてもブサイクな顔だったが、飼っていると
それがかわいく思えるものだから不思議だった。
急に、そのハムスターが声を出した。
部屋の、天井の隅に黒いもやが見えるのだといった。
心配ないよ、大丈夫だよ。
わけのわからない恐怖心があった。
自分に言い聞かせているようだ、とはまさにこのことだった。
はやく小屋に帰そうとして、
なぜか空っぽのレンジの中に避難させた。
スイッチは押していない。
それからすぐに、小屋に帰そうとそれを開けた。
手を差し出して、“おいで”と。
ハムスターが足を踏み出して、歩き出した。
そのときだった。
ぱん
何が起きたのかわからなかった。
ハムスターがすごい勢いで急にジャンプしたかと思うと、
レンジの上にぶつかって、叩きつけられたように落ちた。
ハムスターが
ジャンプしたのでは
ない。
気がついたときには遅かった。
まるでプラスチックが縮むかのようにしぼんでいく。
はじけながら。
最後は目を伏せた。
涙があふれるのが、夢なのに、その感覚がわかった。
レンジは、スイッチすらはいっていない。
黒いもや…そう言ったのを思い出して、
ただの天井をにらみつけた。
しかし、私には時間がない。
親が僕をなだめた。
遅刻するよ。
こんな夜更けにどこに行くのであろう。
気が動転したまま、荷物をかかえ、靴を履いて玄関を出た。
夜の冷えた風が、心も冷たくするような感覚だった。
音楽プレイヤーを忘れたことに気がつくが、
どうでもよくなった。
たまにすれ違う人に、ほっとしたのは
僕自身が怖いという感覚でいっぱいだからなのかもしれない。