腹が立つくらい
綺麗な顔してる癖に
その事をコンプレックスに
思ってるような人で
子供と動物が大好きで
募金ばかりして
それを当たり前に
できるような人だった。
最初は「冗談でしょ(笑)」て
思ってたけど
有り余る今の収入よりも
人のために仕事がしたいと
本気で言って、
着飾らなくて、大人しくて
いつも自然で、
いつも謙虚で、
優しくも冷たくもなくて
媚びすらうってくれなくて
ただ真っ直ぐ接してくれて
掴み所がなくて
本当に悩んだ。
あたしは彼とは
真逆すぎて、
人間的に釣り合わなくて
そう思えば思う程
彼が欲しくて 愛されたくて
好きで好きで
まわりなんか見えなかった。
ただそこに居るだけで
勝手にモテてしまう彼が
心配で心配で不安で
押しつぶされた。
頑張れば頑張る程
空回って、後手後手に
回ってしまう。
幸せすぎて泣けるなんて
自分でもビックリして
これが恋なんだと
初めて知った。
「玲は完璧すぎて無理。」
振られた理由はあまりに
皮肉で。
いつもならもっと上手に
ゴッコができたのに
格好悪いくらい
一生懸命になりすぎた。
いくら見た目を着飾っても
中身が醜いあたしが
いくらいい子を演じても
彼にはお見通しだった。
彼さえいれば
何もいらなかったのに、
あたしの一番欲しいものは
また手に入らなかった。
じゃあ、もう
恋なんていらない。
もう誰もいらない。
なにもいらない。
そう思った。
そう思ったのに
裏切って雑に扱って
傷つけても傷つけても
殿だけはいつもなぜか
あたしを待ってくれた。