Y崎との飲み会してから、今度、H田を呼ぼうかと言うはなしになった。
H田は小学校時代からの共通の友人で、あんな頭がいいやつはいなかった。まあ、10で天才、15で神童、ハタチ過ぎればただの人を地で行ったやつだった。
二浪して関西ではまあまあ知られている大学に入った。「一浪はわかるが、二浪してあいつがそこかあ?」と小中時代を知ってる私としては残念だった。本人はそんなこと思ってもないかもしれないが。ちなみにY崎は一浪して先にH田と同じ大学に入学して、H田の先輩になっている。
10年くらい前に一度飲んだが、そのあとメルアドを変えたので、連絡がつかなくなった。共通の知人のHannaさんがH田とは高校が一緒なので、HannaさんにもH田の連絡先を訊いたが、Hannaさんもわからないという。
ダメもとで登録を消していないあいつの携帯の電話番号にSMSを送ったら、番号を変えていなくて、H田から返信があり、連絡がついた。来月、H田、Y崎、M野の小学校時代の三人が集まることになった。一緒に飲むのは就職前の40年ぶりくらい。
今度は「三人のおっさん」ならぬ「三人の爺さん」。なんかそんな時代劇があったよなあ。丹波哲郎と里見浩太朗とあと誰だっけ?
Y崎は長らくタイで暮らしていたことがあって、タイ語がまあまあ喋れる。定年退職して、今度は再就職のあいだに日本語教員資格を取るつもりなのだとか。
同じ東南アジアでも、ラオス、ミャンマー、ベトナム、カンボジアの言語は全くわからないらしい。アジアの言語でも、それぞれが別言語で形態は全く違うらしく、スペイン語とポルトガル語みたいな関連はないらしい。まあドイツ語とフランス語も隣接していても全くない。
ただ、長年の経験から顔立ちや仕草によって東南アジアのどこの国の人間かはわかるらしい。
「おまえさんにもわかるわ」
全くわからん。
蛇の道は蛇ということか。