風間心也は夫婦でカフェを開いている。カフェはじつは子ども食堂を兼ねていて、子どもたちにごはんを食べさせている。
じつは今カフェのあった場所に父が食堂をしていて、その頃から子ども食堂の活動をしていた。
心也はある女性をさがしている。それは高校のときのクラスメイト夕花だ。継父からDVを受けていて、またクラスメイトからいじめを受けていた夕花、父の子ども食堂を偽善者としていやがらせをされる心也。
いつしか心を通わせていたそんな二人だが、別れ別れになる。心也は夕花をさがしているが消息が掴めない。あるとき、カフェが事故で大破してしまう。カフェの再建に難儀をしているところ、ある工務店から救いの手がさしのべらる・・・
若い子らが出ているただ青春映画と思うなかれ、原作が高倉健の遺作「あなたへ」、吉永小百合の「虹の岬の喫茶店」の原作を書いた森沢正夫だ。ストーリーがしっかりしている。
「三十五年目のラブレター」同様、心也を見守る父親役の安田顕がいい味だしている。亡くなった母親役がミムラ姉さんこと、美村里江。大人になった心也の妻を演じるのは篠原ゆき子、あの「相棒」の出雲麗音だ。そして成人した心也役はディーン・フジオカ。
見たら泣けます。それよりも何度も出てくるバター醤油焼きうどんが食べたくなる。これはひょっとしたら、今年のマイベストスリーに入るかも。