黒人音楽のブルースには、ジャズのスタンダードみたいに、いろんなブルースマンにプレイされる曲がいくつかある。
エルモア・ジェームズの「ダスト・マイ・ブルーム」はそのブルーススタンダードの一つ。
凶暴なスライドギターに、三連符の一連のスタイルは、この曲のタイトルから「ブルーム調」と呼ばれている。まあ、ほとんどのエルモア・ジェームズの曲はブルーム調だがら、聴くとエルモア・ジェームズだなとわかる。悪くいうとワンパターン。
元々、ロバート・ジョンソンの曲だったがエルモアに伝授されたが、ロバート・ジョンソンのとはまるっきり違う。
実はエルモア、極度のあがり症で初のレコーディングが何度もダメになり、あとはスタジオ好きに使っていいよと言われて弾いていた「ダスト・マイ・ブルーム」を隠し録りされたのだとか。
「あんな曲したくはなかった」と言ったとか、言わなかったとか。
また、レコード会社と揉めて、別のレコーディング会社から、「ダスト・マイ・ブルース」なんて、自分自身のパクりのレコードを出している。