小学校から中高大学は角川映画の全盛期で、あとから考えたら、その戦略に踊らされた一人だったかもしれない。
高校時代は角川文庫の大藪春彦と片岡義男を片っ端から読んでいた。
片岡義男の作品のタイトルがカッコ良かった。
「俺のハートがNOと言う」
「マティーニが口をきく」
「時には星の下で眠る」
読んでみたら、あれ?って言うのもあったけど。
「スローなブギにしてくれ」
角川が映画化するよ。
主題歌は南佳孝だよ。
ワクワクした。
当時この曲はヒットはしたが、大ヒットまではいかなかった気がする。「ザベストテン」もベストテン入りも一回くらいでいつも11位か12位だった。
唯一、ベストテンに出たときは、佳孝さんはピアノを弾いて歌ってた。
ブギってこんなのだった?
ダウンタウンブギウギバンドの激しいブギをイメージしていたから、スローなブギの印象が全くなかった。
ブギって同じリズムパターンの連続というのを初めてこのとき知った。
映画は浅野温子の初主演作で浅野温子は可愛かったけど、これが全くのクソ映画だった。
ガッカリした。佳孝さんの「醒めた部屋」と言う曲も使われていた。
浅野温子はしばらくして結婚した。
それから80年後半から浅野ゆう子とのW浅野の時代がやってくる。
この曲は、斉藤和義や中森明菜など後にたくさんのアーティストからカバーされている。