
関西では今、三つの落語の定席がある。神戸の喜楽館、天満の天満天神繁昌亭、新世界の動楽亭の三つ。
今、「落語フォー・ザ・フューチャー」と題し、三つの寄席で、それぞれ特色のある落語会を催している。
11月22日から繁昌亭は朝席、夜席で「次世代落語会」ということで、トリを入門二十年の若手が、ベテランが前の方で、大御所が中トリをつとめる趣向の落語会。笑福亭たまさんがプロデュースしている。
23日は露の団姫さんがトリ。桂福団治師匠が中トリ。
秀都 「秘伝書」
かい枝 「初天神」
春雨 「代書屋」
福団治 「莨の火」
弥太郎「阿弥陀池」
団姫「粗忽長屋」
特筆すべきは福団治師匠の「莨の火」。米朝師匠の著作「米朝ばなし 上方落後地図」でこういう噺がありますよと書いてあるのを読んだことはあるが、実際に聴いたのは文鹿さんと福団治師匠の二回だけ。
「食」と書いて「めし」と読む泉佐野に住んでいた豪商のはなし。
トリの団姫さんは「粗忽長屋」。元々江戸落語のはなしだが、最近は上方の咄家さんもする人も多い。
トリだけが何を話すか知らされていて、「粗忽長屋」は団姫さん書いたはずなのに、自分のネタではないと思い、随分焦ったらしい。結局自分の持ちネタで、久かた振りにするネタでまたまた焦ったとか。
明日は、朝席は喬介さんで「崇徳院」、中トリは文太師匠。夜は石松さんで「住吉駕籠」、中トリは仁智会長。ちょっと興味あり。