創元推理文庫の「日本ハードボイルド全集」があまりにも、選び方がマニアックと言うか、ひどすぎるので、私選版日本ハードボイルド全集を考えてみた。
こう言うのは、ニフティサーブのFADVが今もしあったなら、会議室が一つ出来て議論してるだろう。
①大藪春彦「蘇る金狼」
大藪春彦は創元の「野獣死すべし」に対抗するなら、「蘇る金狼」だと思う。野望編と完結編があるから長いかもな。1巻①、②の全11冊なるかも。
②結城昌治「ゴメスの名はゴメス」
スパイ小説の名作。ハードボイルドと言えばハードボイルドかな。創元で、生島治郎や河野典生を入れるならやっぱり結城昌治入れるべきだった。
③稲見一良 「セントメリーのリボン」
稲見一良は早逝で寡作だったが、知る人ぞ知るみたいな隠れた人気のある作家で、イチオシの作家。
④逢坂剛「百舌鳥の叫ぶ夜」
逢坂剛もいろいろ書いてる人だが、やっぱり「百舌」ははずせない。
⑤大沢在昌 「新宿鮫」
大沢在昌も迷う。佐久間公シリーズでもいいけど、やはり「新宿鮫」で。「毒猿」でもいい。
⑥北方謙三「逃れの街」
北方も「ブラッディドール」や「約束の街」のシリーズなど秀作も多いが、やっぱり初期の作品でもっとも代表作で。
⑦志水辰夫「飢えて狼」
シミタツも秀作が多いけど。
⑧原寮「そして夜は甦る」
ハードボイルドなら原りょうをいれなければ。
⑨馳星周「不夜城」
ノワールなら馳星周。スピード感溢れるタッチがいい。
⑩柚木裕子「孤狼の血」
ハードボイルド・イコール・男性作家を見事に覆したゴリゴリの作品。桐野夏生の「顔に降りかかる雨」とどっちにするかなと思ったけど。こっちにした。
別巻 時代劇選集「赤い手裏剣」「地獄の辰無残捕物控」「岡っ引きどぶ」「つばくろ越え」
日本のハードボイルドだから時代ものを入れらるとこうなるかと。