O越くんのこと | GUILEさんの毎日がBLUES、ちょこっとHARDBOILED 18TH SEASON

GUILEさんの毎日がBLUES、ちょこっとHARDBOILED 18TH SEASON

EVERDAY I HAVE THE BLUES AND A LITTLE BiT OF HAREBOiLED STYLE.

毎日がブルース、ちょこっとハードボイルド。

8月25日から二学期が始まった学校もある。コロナの感染拡大で月末まで開校を見合わせているところも。昔ながらに9月1日からのところもある。今回の非常事態宣言は9月12日までだが、ガースのいうところの先が見えたとか、明かりが見えたの気配が全く見えない。


まあそれはさておき、二学期が始まると同時に今年もまた「無理して学校に行かないくていいんだよ」キャンペーンが始まった。


生きづらい世の中だがらそれはそれで仕方ないんだなと思う。いじめを苦にして自殺があとを断たない。いじめばかりとは限らない。ネグレストで、生活するのも精一杯だという子もいる。今は学校に行かない、行けない子どもたちに対して、十分安心ではないがケアもなされてきている。


中学三年のとき、クラスにO越くんという子が在籍していた。会ったことはない。いわゆる不登校生徒で、担任はこの子は登校しないからと4月に言った。歳は自分等より上だとは聞かされていた。結局彼とは一度も会わずに卒業した。おそらく留年になったのだろう。


彼がどういう事情があって、不登校になったのかは知らない。別にその当時、彼に興味があったわけではなかった。一度も会ったことのない彼に感情を動かすこともなかった。


あれからウン十年も経って彼はどうしているんだろうかと思い出した。中高年の引きこもりが問題になっている。親が高齢になったり、亡くなったりして、引きこもりの子どもの面倒をみきれなくなった話を聞く。彼が未だに引きこもっているか、社会復帰をしたか、どうなっているか知る由もないが、とにかくふと思い出した。


ヘミングウェイのように「何を見ても何かを思い出す」。杉下右京風に言う「僕の悪い癖」だ。