先月に書こうと思ってなかなか書く機会を逸していたのだが、「よせぴっ」という落語会、寄席情報のミニコミ誌がある。
その先月号の表紙に、手を黒く塗って手を広げている様子が描いてあった。
落語を知ってる人ならわかると思うが「商売根問」の中の一場面の様子。手を黒く塗って、梅の枝に見立てて、鶯を捕まえようとする場面。
この落語でもっとも有名なのは、みりんの搾り粕の「こぼれ梅」を雀に食べさせて、酔っぱらわせて、捕まえようとする場面。この「こぼれ梅」、長い間食べたことはなかったが、食べてみると、結構美味しい。
実はこの噺は、がたろ(河童)を捕まえに行く「商売根問」と鷺を捕まえる「鷺とり」(江戸落語では「雁とり」)に別れる。途中までは一緒の噺だ。
「鷺とり」は、昔ばなしの「鴨とり権兵衛」の話そのままなのだが・・・ さげがちと残酷。
どちらにせよ、ほんまかいなと思わせる噺である。