「成人式の着付けが終わりました。
ちょっと、しばらくお仕事休みます。」
付き合っていたときは、なんであれだけ仕事をするんだろうかと思った。
やっと念願の自分のお店を持てたら、それを手放さなければいけない事情が出来て、泣く泣く手放した。
あのときは二人とも本当に一生懸命だった。
なんでふたりともしゃかりきにあんなにそれぞれが頑張っていたんだろうか。もう自分はあんなにはがんばれない。もう彼女に対しても、誰にもたやすくがんばれとは言えないし、言わない(ようにしている)。
どちらかが何かを先に手放していたら今でも一緒にいただろうか。きらいで別れたのではないから、今でも彼女のことが好きだ。でももう昔みたいに元にはもどれないし、帰れない。それは彼女もおなじだとは思う。