M子の夢 | GUILEさんの毎日がBLUES、ちょこっとHARDBOILED 18TH SEASON

GUILEさんの毎日がBLUES、ちょこっとHARDBOILED 18TH SEASON

EVERDAY I HAVE THE BLUES AND A LITTLE BiT OF HAREBOiLED STYLE.

毎日がブルース、ちょこっとハードボイルド。

去年のクリスマスからかもしれないが、映画「ラストレター」を見たせいか、昨夜はM子の夢を見た。高校時代に好きだった女性だった。高校時代は友人Aの彼女だった。(知り合ったのはこちらが早かったのだが・・・)

そのあと、彼女とは社会人になってから再会し、交際していた。(交際していた気になっていた。)今は所在を知らない。

Aとは四、五年前に再会し、今は年に数回会う。M子の話は昔話で会話にちらっと出ることはあっても、彼女の話題にはならない。Aは豊川悦司が演じた阿藤のような悪い男ではない。こちらは話題にはしない。Aには単なる昔の彼女だったということだ。Aは自分がM子を好きだったことを知らない(はず)。

長く生きていると、先ほどのNくんではないが身体や心には傷痕がつく。なかには微かな痛みを遺すものもある。M子のことはそんな痛みを遺す心の傷なのかもしれない。人はその痛みを無くすために忘れる。そして何かの拍子に痛みを思い出す。痛みを消すために忘却の彼方に追いやる。その繰り返し。


昔話するなんて
気の弱い証拠なのさ
傷つける言葉なら
波より多い

(雨のWednesday/大瀧詠一)

M子を思い出すのは気の弱い証拠かもしれない。向う意気で世渡りするには歳を取りすぎた気がする・・・