山寺に捨てられ育てられた破天荒な修行僧風太郎は大僧正から山を降りて、人々を救うように言われる。
今まで一度も山を降りたことがない風太郎には見るもの、聞くもの、みな初めての世界。酒を飲み、肉を喰らう、型破りな坊主は人々を救うことができるか？
風太郎が救うのはブラック企業に勤める中年男、ネットでしか繋がることができないユーチューバー、怪しげな商品を売り歩く詐欺師の青年、そして、背後にいるホームレスを食い物のにしているNPO団体・・・
それぞれのエピソードが微妙に繋がっているのは面白い。タランティーノとかがよくやる手法。
市原隼人がストイック過ぎる熱演。鶴田真由が悪女役はおもしろかった。お嬢様役は年齢的にきついしな。役の幅を広げたいところ。
原作は本宮ひろ志のコミック。本宮ひろ志も｢サラリーマン金太郎｣の最後のあたりから、ちょっと作風が哲学的なテーマとか扱うようになって変わってきたような気がする。まあ、主人公は他の本宮作品に出てくる主人公とは変わらないけど。顔の区別がわからん。