「新撰組!」「ちりとてちん」、どっちが早かっただろう。吉朝さんのお弟子さんかあ。そうこうしているうちに売れっ子にならはりました。
今回、サンケイブリーゼで六日連続で十八席の落語をすることになった。米朝一門では、米朝、枝雀に続いて三人目。
一日目
青菜
狐芝居(小佐田定雄作)
崇徳院
二日目
ちりとてちん
お玉牛
地獄八景亡者戯
三日目
かぜうどん
天王寺詣り
愛宕山
四日目
ホース演芸場(桂吉弥作)
七段目
たちぎれ線香
五日目
植木屋娘
軽業
くしゃみ講釈
六日目
にょろにょろ(桂吉弥作)
蛸芝居
住吉駕籠
吉弥さん本人だけが三席の舞台で、次の高座への着替えシーンを見せたり、お囃子さんの様子を見せたりサービス満点だった。
二日目だけ、O海の用事があり行けなかった。通し券を買うことも考えたが、二日目だけ誰かに行ってもらうことも考えたが、見つからないかもしれないと思い、一日ずつ買った。三日目、四日目はなかなかいい席で一階席の後ろだったが真ん中あたりで聞けた。一日目、五日目、六日目は二階席だった。
十八席は新作あり、古典ありのバラエティーに富んでいた。米朝一門の咄家さんではあまりしない「お玉牛」や「天王寺詣り」もあり、芝居噺の「七段目」や「蛸芝居」、芝居噺ではないが音曲のはいる「愛宕山」などにぎやかな、上方落語らしい噺もあり、「たちぎれ線香」など、笑いの少ないしんみりと聞かせるものと多種多様だった。
特筆すべきは、三日目の「ホース演芸場」。今は少なくなった「宮川左近ショー」や「フラワーショー」、「暁伸・ミスハワイ」、「かしまし娘」などの歌謡ショーのテーマ曲を歌いながら昔の演芸場の話をおもしろおかしく演じた。桂枝雀夫人が三味線をされてるのを知っていたが、歌謡ショーで舞台に立っていたのは知らなかった。
惜しむらくはどの日も、スタッフがあれだけ携帯の電源を切るように声掛けしていたのに、聴きに行ったどの日も、携帯の音が鳴った。初日はいびきも響き渡った。(吉弥さん、三日目まくらでしたはりましたが、よっぽどがっかりされたでしょうね。)ほんまに何とかならんかなと思う。聞き耳をみんな立ててるので、バイブの音も耳障りなのだ。自分は絶対切りますよ。
応援している桂團治郎さん、五日目、お囃子で横笛吹いてました。咄家さんは落語の稽古だけでなく、笛や太鼓もしなければならず、本当に大変だなと思う。