「たとえば」で始まる曲で思いついたのは拓郎の「流星」だった。
例えば僕が
間違っていても
正直だった悲しさが
あるから
オーオーオー
流れていく
「流星」は北大路欣也の主演ドラマの主題歌だった。
相手役は酒井和歌子、ライバルが長塚京三(長塚圭史の父、常盤貴子の舅)だった。
まだこの頃は拓郎も若く、喉も潰れていなくて、早口で字余り気味に歌うアレンジでもなく、この歌が好きだった。さがせばシングルレコードも家にあるだろう。
この頃、よく聴いていたのを思い出す。
当時、とても好きな子がいて、歌詞の「ただひたすらに君が好き」に共感していた。
なんて、あの頃はうぶで純粋で一途だったんだろうと思う。今もどこかそんな純粋な気持ちを残しながら、世間ずれしたやさぐれた心と同居させて生きている。