クラブの用心棒トニーはイタリア系移民で教養はないが腕力と口達者と度胸で世間で渡ってきた男。
ある日、カーネーギーホールの上で住む「ドクター」と呼ばれるインテリの黒人のピアニストのドクに運転手として雇われて黒人差別の激しい南部に演奏旅行に出かける。
粗野で黒人嫌いのトニーがやがて、教養のあるドクと旅するうちに、仕事のためドクを守るためでなく、友人として彼をガードし、差別に怒るようになる。
ちょうど「ドライビング・ミス・デイジー」の反対のパターン。でも違った。黒人問題やセクシャルマイノリティの問題とわかっていなければ、わからない箇所もある。この映画は奥が深い。YMCAがそういうところだったこととか。
ケンタッキーフライドチキンを二人で食べるシーンはなんだか微笑ましい。教養があって手づかみで食べるのを嫌がるドグ。手づかみでひょいひょい食べるトニー。家族に手紙を書くのに単語や文章を知らないトニー、彼の手紙を添削するドク。でもトニーの妻のドロレスはドグが手紙の添削をしているのを知っていた。
スパイク・リーとかは批判的だったそうだったがなかなかいい映画だったと思う。
星は★★★★