
よっぽどのことがない限り、月曜はSンパティコに行って一杯飲んで夕食を食べる。
あの深夜食堂みたいに、「作れるものならなんでも作るよ」の姿勢なので、スパニッシュやイタリアンでなくても作ってくれる。
K先生が竹の子を食べていたので、竹の子とワカメの炊いたん、若竹煮をリクエストした。それと同時にわけぎのぬたもお願いした。
春の時期になると夕食にはこの二品が毎晩のように出た。もういいわと思っていたが無性に食べたくなってきた。
「酢みその酢の具合はどうですかねえ?」
「ああ、このくらいで。」
あまり酸いのは好きじゃない。
K先生が来られて、Pっつあんが言った。
「先生、わけぎのぬた、食べはります?酢みその具合は?」
「お酢多めにして。」
人、それぞれ好き嫌いはある。