ロス・マクドナルドが、ハメット、チャンドラーの後継者であり、正統派のハードボイルドの御三家と呼ばれるのは間違いない。
しかしながら、ハメット、チャンドラーと違って家族を視点において、狂言まわしとしてリュウ・アーチャーを器用した。
早川書房の記念事業で「象牙色の嘲笑」はロスマクの初期の作品。今回、小鷹信光の新訳が出た。
またまだ、リュウ・アーチャーが表に出ている。
傲慢な依頼者からある女性の捜索をリュー・アーチャーは依頼される。しかし、その女性が殺され、現場にはある行方不明の新聞記事が・・・
なんで、「象牙色の嘲笑」なんだろうかと思う。とても印象が薄いのだ。
「ウィチャリー家の娘」でも「縞模様の霊柩車」でも「動く標的」でも良かったと思う。
ましてや、最高傑作(だと思う)「さむけ」の新訳ならなお良かったのだが・・・