大学の必修講義で「ケースワーク理論」と「社会病理学」というのがあった。
ケースワークになっていたことがらが、ほぼこの本に載っていることがらだった。
最初の専門講義で、「無理」と思ったのだが、講師に「使命感とか正義感とかなんかで仕事は出来ない。」と言われたのが未だに印象に残っている。だから未だに仕事をしている同級生や仕事についている人には頭が下がる。
あれから、何十年と経っているのに、貧困の根は深く、問題は潜在化し解決はしていない、むしろ長年の社会情勢の悪化でとても深刻になっている。
たとえ少数は救われれるかも知れないが、全員が救われるわけではない。作者自身も「自分は逃げ出した」とカミングアウトしてしまっている。この本を読んで最貧困女子の存在を知られても解決にはならない。彼女たちも猜疑心で救いの手にはのらない…
「オススメの本」には分類したけど、読むなとは言わないが読めとは言いにくい…後味がとても悪い本だった。