今は、もう絶滅危惧種みたいな演芸がある。
「音曲漫才」と呼ばれる分野。
ギターや三味線など楽器で音楽を奏でる漫才のこと。音楽ショーともいう。それに対して話だけで終始する漫才を「しゃべくり漫才」という。
「うちら陽気な~」
「毎度~皆様お馴染みの~♪」
「ようこそ~♪皆さまご機嫌よろしゅう~♪」
「またも出ましたロマンショー~♪」
「なにがなんでもこのコンビ~♪」
ある年齢を越えると、どの漫才がどのテーマ曲かわかる。
演芸番組など時間的な制約がある昨今、言葉は省略できるが演奏は省略が難しい。また楽器を習得するのはある程度、熟練が必要である。新人はしゃべくり漫才から漫才を始めるのがてっとり早い。それにつけても楽器がお金の乏しい新人には高価で調達が難しい。そんな理由から音曲漫才が廃れてきたんではないかと思われる。
多くの芸人が亡くなったり、引退したりしたが、今もやってるのは横山ホットブラザースだけかも。関東は玉川カルテットとかモダンカンカンとかやってるのかな?
ホットブラザースは西洋のこぎりで「おまえはあほか」で有名だが、それ以外にも熟練の芸を見せる機会がないのは残念だ。
YouTubeで、そんな音曲漫才のテーマ曲を聞き入ってしまった。なんともなく懐かしかった…