- 小説家・逢坂 剛/逢坂 剛
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逢坂剛のエッセイ集である。この人との共通点、西部劇大好き(こっちはマカロニウェスタン専門)、スペイン大好き(こっちは、スペイン料理とフラメンコ鑑賞が好き)、ハードボイルド大好き(これはバッチしか)・・・・同じメーカーのワープロを愛用していた・・・
「カディスの赤い星」で直木賞をとる前に「スペイン灼熱の午後」を鷲こと内藤陳が「読まずに死ねるか」で絶賛していて、どんな作家だろうと思った。当時は広告代理店で働いていたサラリーマン作家で、神田の古本屋街に日参しているという記事を見た。同じメーカーのワープロを使っているのをいたく感動した。ちなみに言うと、メタルカラーの山根一眞氏も使用していた。(もっとも、購入した理由は、山根氏が絶賛していたからだからだが・・・)
逢坂剛のお父様が、鬼平犯科帳等の挿絵を描いた中一弥さんで、自身の時代小説「重蔵始末」で親子共演を果たしている。
この人の作品は、ハメットみたいなノワールに近い作品、『禿鷹の夜』や『百舌が叫ぶ夜』みたいにとても暗い作品と、御茶ノ水署や世間師みたいな軽快なコメディータッチの作品、スペイン現代史ものと、時代小説がある。好みはやはり百舌たいなやつかな・・・
『小説こちら葛飾区亀有公園前派出所』では御茶ノ水署の梢田たちと葛飾署の両さんたちがバトルを繰り広げる。個人的には、偉そうに言う禿富の頭を両さんが殴るシーンが読みたかったのだけど・・・
ちなみに逢坂剛というペンネームの由来は、彼の書いた小説に出てくる探偵の名前だったそうな。