暮れに、また凄い人の訃報を聞いた。
自称、「幻のコメディアン」、トリオ・ザ・パンチに属し、書評集『読まずに死ねるか』の作者、内藤陳さんが亡くなられた。
父はプロレタリア作家の内藤辰雄。日本冒険小説協会の会長、酒場「深夜プラスワン」のオーナー(あの馳星周がアルバイトをしていた)として、冒険小説の普及に貢献した。
(鷲)と書いてある書評の勧める本はハズレがないと言われるほどで、あの北方謙三を世に送り出した影の功労者だ。(内藤陳が『逃れの街』を絶賛しなければ、今の北方謙三はないだろう。)
かく言う自分も、この人がいなければ、『鷲は舞い降りた』や、『深夜プラスワン』を知らなかった。
享年75才。ご冥福をお祈りします。合掌。
- 読まずに死ねるか! (集英社文庫)/内藤 陳
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