
昔から、物をよくなくす子だった。管理が悪く、自分で探すことも多かったが、意地悪されて物を隠されることも多かった。
最近は物に固執しなくなった。手に入れられる物は再び手に入れたらいいと思うようになった。またある人から、「物に固執するのは自分に自信がないからだ」と言われたことがある。そう。全くその通り!自分は自分という人物に全くもって自信がない。
さて、宝物。『映画つくりの実際』という本。愛読書だ。映画監督の新藤兼人さんが書かれた。実は高校時代の倫理社会のレポートの課題図書だった。倫社のT先生は問題児で、教科書を全く使わなかった。受験勉強は勝手にやってくれ。そのかわり、社会の現況は教えてやると。当時、うちの社会科教師陣は問題教師ばかりで、今なら、処分受けている連中だった。
話しをもどそう。この本に書かれている「ぼちぼちやっても田は濁る」と「経験したものしか作れない」という言葉が、今時の言葉を使うなら、「深い~」である。
なぜ感動したかはいずれまた書くとして今回は省く。本について、一冊まるごと感動したっていい。その中のたった一行でも感動したら、それはそれでありかなと考えている。