
近所には駄菓子屋が何軒かあった。
神社の真向かいのT商店、通称「Sさん」がある。悪ガキどもはSと呼び捨てしていたけど、Sのおじさんを知っている両親は、きつく呼び捨てにすることを禁じていた。
Sさんは、ペプシ、7upを揃えていた。そう、あのチェリオもだ。
コカコーラを置いていたのは、小学校の裏にあったS商店のSさんところだった。今はアルミ缶が主流だが、当時は瓶がほとんどで、瓶を返すと保証金がもらえるので、子どもらはお小遣稼ぎに必死に瓶を集めたものだ。
話はT商店Sさんにもどそう。ペプシを卸しに来ていたボトラーズの人が、「新製品なんですが・・・」とおばさんに案内してたのが、「愛のスコール~♪」の「スコール」だった。カルピスをソーダで割った味で、カルピスソーダより販売が早かった。
たまたま、お菓子を買いに来た、知り合いの息子である僕もお相伴に預かった。僕の美味しいの意見におばさんは仕入れることを決めた。
そんなT商店Sさんも少子高齢化からか、タバコと手芸店に変わった。「スコール」も見かけなくなった。
ちなみに最近、話題にでるTのHちゃんとは同じ苗字で、親戚に当たる。