陰陽足は、ローソクに形が似ているところからローソク足と呼ばれており、欧米では「キャンドル・スティック」として紹介されています。
一定期間内の相場の動きを記録した足型としては、情報量が多く市場の心理を判読するのには適しているとされています。その判読は「陰陽の別」「全体の長さ」「実体と髭(ヒゲ)」「上ヒゲと下ヒゲ」「2本線の組合せ」「3本線の組合せ」などによります。
・包み線
前日の値幅を包み込む大陽線か大陰線。前日の足を抱いているように見えることからついた名前です。 上位の抱きは天井、下位の抱きは底の暗示といわれています。
・はらみ線
抱き線の形と逆で、前日の値幅以内で寄り引けした足です。
妊婦が子をはらんだような形になります。 高値圏では売り、安値圏では買い転換と判断します。
・並び足
日足でジリ高の後で上放れて、ほぼ同等の二本の陽線が出るとその翌日、上寄りすれば大相場の前兆とされています。
下げ相場では下放れの前兆です。並び陰線は上値では売り、下値では買いと判断します。
・毛抜き天井
前日と当日の高値が同値で、毛抜きも両端のような形になる二本線です。 後になって天井だとわかったとき、毛抜き天井といいます。上昇の途中でも出現するため即断は禁物です。
・毛抜き底
毛抜き天井とは逆で、前日と当日の安値が同値となり、毛抜きの両端のような形になる二本線です。 下げの途中でも出現するものの、反発することが多く、大底になることが多い。
・寄せ線
寄引同事線(よりつきどうじせん)を寄せ線といい、コマなどと組み合せになると天井圏なら売り、底値圏なら買い。 2ポイント程度の差なら寄せ線とす判断します。先に寄せ線が現れると強力な転換暗示と判断します。
・星
長い陽(陰)線の後、マドをあけて短い線かコマ、十字線が出現するとこれを星という。
マドをあけなくても長いヒゲの中に出る場合も同じです。 第三線次第ですが変化の前兆となります。
・空(マド・GAP)
マドをあけた放れ足を空(くう)といいます。上げ相場では先高を、下げ相場では先安を示します。連続して空が出ると、二空(にくう)、三空(さんくう=酒田五法)といいます。
・出会い線
前日と当限が陰、陽に分かれ、終値が同値になる足型です。上図は上昇過程に出ると目先売り場、下図は下降過程に出ると目先買い場と判断します。
・入り首線
前日の大陰線の安値より高値で引けた足型は、追撃売りの急所となります。
・差し込み線
長いローソク足の入り首線で、終値が前日の実線の半分以下の場合は追撃売りの急所となります。
・切り込み線
前日の大陰線の中心より上値で引けて大陽線になった足型は、反発の勢いが強く、ドテン買いになる可能性が高まります。
・たすき線
陰線の後上寄りして、前日高値以上の終値になった場合、又は陽線の後下寄りして、前日安値以下の終値になった場合をたすき線といいます。 底値で買い、下げ途中に出現した場合は売りを示唆します。
・かぶせ線
大陽線の後、前日終値より高く始まり、前日の実体の中で終値となる坊主引けの大陰線が出た場合、かぶせ線といいます。上伸相場で出現すると、ドテン売りの暗示となります。